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ヴァイオリニスト柳田茄那子に聞く*ワンランク上の演奏を目指す エルガー:愛の挨拶

割引あり

 エルガーの代表作のひとつでアンコールピースとしても人気の高い《愛の挨拶》の弾き方をヴァイオリニストの柳田茄那子さんに解説していただきました。マスターしている方も更にワンランク上の演奏を目指してみませんか?

※初出について:この記事はTaKE NOTEs.0号に掲載しています。


略歴

●やなぎだ・かなこ   2歳よりスズキ・メソードにてヴァイオリンを始める。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、同大学音楽学部に入学。在宅中に渡英し、英国王立音楽院音楽学部、同大学院にてジョルジュ・パウクに師事。6年間の留学を経て2016年東京藝術大学を首席で卒業。第78回日本音楽コンクール入選。福島育英会より10年度『福島賞』を受賞。17年英国からの帰国に際し、銀座王子ホールにて帰国記念リサイタルを開催し好評を博す。18年-19年には第5期サントリー室内楽アカデミーフェローに選出される。21年7月に『東銀座バイオリンスクール』をオープン。同年9月には、日本音楽財団よりストラディバリウス『サマズィユ』を短期貸与され、レコーディングを行う。22年9月にデビューアルバム『Suono Eterno』をレーベルOMFより発売。リリース記念リサイタルを銀座王子ホールにて開催。これまでサントリーホール、東京芸術劇場、東京オペラシティ大ホール、Dukes Hall(ロンドン)他にて東京交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京ニューシティ管弦楽団他とソリスト共演。オフィシャルサイト  http://kanakoyanagida.com

曲の印象

 イギリスの作曲家エドワード・エルガーが妻キャロライン・ロバーツとの婚約祝いに贈った曲であることから、私はこの曲にはとても幸せでポジティブかつ、あたたかなイメージを持っています。
 旋律には誰かを思うような気持ちと「これからよろしく」と、まさに挨拶しているようなエルガーの姿が投影できます。
 私は、コンサートの冒頭やアンコールなどで、聴きに来てくださるお客さまに感謝をお伝えするような気持ちで選曲、演奏することが多いです。

楽譜を見てみよう(楽譜校訂:柳田茄那子)

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