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川崎が見据える景色を、僕も見たい

スポーツには、ファンの数だけ想いがある。
個々の視点で切り取る世界観はどう映るのか。
それを共有する場が欲しくて、
今シーズン始めた"Bリーグファンショット"。

写真の色味、構図、タイトルに込められた想い。
企画を通じて分かったのは、
1試合の中でも千差万別の切り取り方、
それぞれの楽しみ方が、
想像していた以上にあるという事でした。

多数寄せられた写真から
チーム毎にその魅力を探っていく第8弾は、
川崎ブレイブサンダースをご紹介します。

▼過去のシリーズはマガジンにまとめています

キャプテン バスカン後の煽り(篠山竜青)

僕もこの試合を現地で取材していたが、
気合の入ったドライブからのガッツポーズは
見ているこっちが圧倒されてしまうほどの迫力。

その一瞬を切り取った時、
写真のみでこんなにも気迫が伝わり
その時の興奮をそのまま再現された事に
改めて圧倒された。

加えてこの写真は
Bリーグファンショットに投稿された
記念すべき最初の写真でもあり、
投稿が集まるか不安だった僕を救ってくれ
とても感慨深い。

アネラさん、ありがとうございました。

後ろのゆうまくんが気になる(カルファニ&藤井祐眞)

コチラは以前のnoteでも紹介させて頂いた。
平面だけでなく奥行きまで味わい深い。

絶対的な主役は
どう考えてもカルファニ選手で、
その期待にしっかり応える
ド派手な睨み&ポージングなのだが、
タイトルにある
「後ろのゆうまくんが気になる」により
全ての注目が持っていかれてしまう。笑

裕土さんのお料理(大塚裕土)

4コマ漫画のようなストーリー性が魅力だ。

ボールを受けた1枚目。
琉球・田代選手からは
「絶対に打たせたくない」という気迫が
必死の形相から伝わる。

しかし2枚目では、
いとも冷静沈着に交わす大塚選手。

そして3枚目。
スラーっと軸はブレることなく
手首の返しまで分かる綺麗なフォームだ。
結果はと言うと4枚目。

この顔だ。
後はお察し頂けるであろう。

一連を通しての流れが
まさにタイトル通り
「お料理感」を演出している。

ハイッ(藤井祐眞&林翔太郎)

なんだこの可愛い人たちは!

色んなカメラを切り替えていく試合映像では、
なかなかこういったシーンを映す事は難しい。
生で目撃できる、それが現場ならではの特権だ。

実はこういった試合前と試合後こそ、
普段はなかなか見られない
素の一面を垣間見れるチャンスでもある。

シンクロ

Good job


エナジー(藤井祐眞)

先ほどとは打って変わって、
プレー中の藤井選手を象徴する一枚。

常にエネルギッシュで
時には危険を顧みずハッスルする姿は
チームの士気を高め、会場の熱を煽る。

藤井祐眞、跳ぶ

いつだって全力祐眞

今シーズンは特に大事な局面で
試合を支配する力が凄まじく、
個人的に年間MVPを挙げるとしたら
迷わず彼を推薦したいほどの活躍だった。

影のMVP(鎌田 裕也)

「絶対にボールを渡さない」

わずかに見える決死の表情、
手前に映りこんだ声援を送るファンの手、

3人の相手選手に囲まれながらも
身体を張ってファイトする姿に、
会場の興奮が今にも伝わってきそうだ。

サイコー(篠山竜青&ジョーダン・ヒース)

僕も思う、サイコーだ。

ヒース選手のにっこり笑顔、
篠山選手の雄たけびというギャップも映え、
何よりお互いの信頼が感じ取れる。

実は投稿された写真を見返すと、
篠山選手の投稿はかなり多い。
取材をしていても、
ついつい追いたくなってしまうが、
被写体としての魅力が撮影者をそそるのだろう。

躍動感(青木保憲)

跳んでいる、というより宙に浮いている。

だが、僕は思った。
かなり跳んでいるではないか、優に1m以上。
しかも軸足を前に出し
身体を捻っている状態にも関わらずだ。

それなのに、
軸は全くぶれておらず、
「体幹の強さ」がこういった
常人では難しそうな体勢を
可能にさせるのだと感じた。

やはり、プロはすごい。

マティ 早く戻ってこれますように

チームメイトの愛情を感じる
とてもステキなシーンだ。

今シーズンから加わったカルファニ選手は
開幕からフィットし、
間違いなく好調を支えた要因だったと思う。

...そんな中、ケガによる長期離脱。

遠い異国の地に来て順応していく事は
決して簡単ではなかったはず。
カルファニ選手はコート上で結果を出す事で
いち早く選手、
そしてファンからの信頼を獲得した。

この一枚からは
そんなカルファニ選手の人柄も含め、
チームやファンから
本当に愛されているんだろうなと感じられる。

一家団結

選手達を陰で支えるチームスタッフも
忘れてはならない存在。
彼らにとっても、
一試合一試合が全てをかけた勝負だ。

ハドルを組むスタッフ陣と
モニターに映る選手達とが
「一家団結」を上手く表しているように思う。

最高だああぁぁぁ!!!(増田啓介&篠山竜青)

特別指定で加入したルーキーを
キャプテンが温かく迎える微笑ましい瞬間。

増田選手は身体も強く、
得にディフェンス面でのアグレッシブさは
取材をしていても目を引いた。

実際に佐藤ヘッドコーチも彼を
「日本のマティアス」と評価しているようだ。

来シーズンも
契約を継続する事が発表されただけに
主力として活躍する姿が待ち遠しい。

隙間産業の極み(水野幹太)

同じく特別指定選手の水野幹太選手。
コレ、全てが大好きな一枚だ。

しっかりと水野選手にピントを合わせ、
それを手前で見守る選手達はみな立ち上がり
興奮と臨場感を前後で届けてくれている。
これぞ隙間産業カットの魅力だろう。

そして、タイムアウト。
写真だけで
その後の展開を想像できてしまう。


ハセさんのディフェンス撮るのが楽しいー(長谷川技)

珍しく、ディフェンスだけに
フォーカスを当てられたこちら。

ダンクやスリーポイントのように
決して派手さはないが
絶対にチームには欠かせない。

スタートで出る事もあれば、
時には
試合展開を左右するワンポイントでの起用。
チームが求める形にしっかり応える黒子ぶりは
まさに「必殺仕事人」だ。

そんな長谷川選手の特徴を深く理解している
ファンならではの目線で撮られた写真だ。

ゴール下の番人(ニック・ファジーカス)

僕の場合は映像撮影ではあるが、
よくこういったシーンに出くわすと、
どうしても背番号や顔や手など、
寄り気味のイメージカットを撮りたくなる。
しかしオニオンボールさんは
敢えてカメラを縦にし、
身体全体が映るような構図で
見事に「番人感」を表現している。

恐らくリングとニック選手の位置関係、
周りに選手がいないという状況を見て、
瞬時にタイトルのコンセプトと撮影イメージを
判断したのではないだろうかと想像する。

頑張れ川崎ブレイブサンダース (辻直人)

ケガからの復帰を果たし
見事、開幕戦に間に合わせた辻選手。

しかし本人も語ったように
シーズン中盤は本来の爆発力が影を潜める事も。
ベンチで過ごす時間も増えた。

それでも、
主力を欠いて臨んだ天皇杯。
慣れないポイントガードもこなし、
さらに持ち前の得点力でもチームを牽引。
このチームに
無くてはならない存在だという事を
自ら証明して見せた。

この写真から感じるのは、
そうした苦悩にもがきながらも
決して目は死んでいない。
辻選手の強い意志を感じた。

PG対決(藤井祐眞)

最後は、
見ているだけでゾクゾクするマッチアップ。

互いにリーグを代表するポイントガード。
二人の間だけにある世界観の中で、
何か一歩も引けない、
絶対に負けられないという気迫が
ビシビシと感じられる。

2枚目ではその勝負を見守る
佐藤ヘッドコーチの視線が主役になり、
全体の緊張感を見事に醸し出している。

二人の勝負、軍配はどちらに...


チームの強さが何たるか

彼らは、本当に強かった。

リーグ屈指のエース級ガード、
篠山、藤井が織りなすコンボガードは
常に試合の展開を読みながらチームを循環させ、
時には「個」でゲームを支配した。

開幕戦で片鱗を見せた新加入のカルファニ
そこにニック、ヒースの3人で形成する
トライアングルの破壊力は抜群で、
能力だけに頼らないケミストリーが
相手にとって何よりの脅威となった。

即戦力として期待された
大塚、熊谷はそれぞれの飛び道具を
いかんなく発揮し、
中堅の辻、長谷川はチームを底で支えた。

青木、林、鎌田らの成長は
チームの戦力に分厚さを生み、
誰が出ても抜け目のない強さを誇った。

これがまさに、「チーム力」なのだろう。

今シーズン光った「チーム力」は
篠山選手のこの言葉からも見て取れる。

【12/7 篠山選手 試合後取材より】

今年のチームに
不動のスターティング5もなければ、
セカンドユニットも無いと思っていて、
実際スターティング5も固定されていませんし、
毎試合毎試合
日替わりでヒーローが出てくるというか、
そういうチームになってきているので、
たまたま今日はプレータイムなかったですけど、
青木も林も鎌田も
練習中から競争できているので、
本当にチームみんなで戦っているっていう自信は
今年、凄くあります。


【12/7 佐藤HC 会見取材より】

もともと全員がリーダーシップをもって、
誰かに任せるのではなくて
「主体的に動いて」ということは
このチームを作り始めた時から言っていたので、
それがだんだん1人1人責任感が生まれて、
どのような展開になっても
やるべきことをしっかりやれるように
なってきているのかなというのは
手ごたえとしてあります。
「もっとすごいチームを作ります」

こう力強く語った佐藤ヘッドコーチを中心に
来シーズンも一家団結で、
この先の景色を見せてくれるだろう。
今からすごく楽しみだ。

最後に

企画にご協力頂いた皆様。
いつも写真の奥にある想いや意味を想像し、
毎週楽しく見させて頂いておりました。
本当にありがとうございました。

今回は #Bリーグファンショット の投稿から、
勝手に記事に引用させて頂きました。
もし削除をご希望の方は、
お手数ですがDM頂ければと存じます。

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