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「Liqueur:そのままでも飲める?デザートなリキュール」─ていくすりーの酒場学

 カクテルをオーダーするのはBARに行き慣れていないのならば当然の事。ウイスキーが現在爆発的に人気なのはその気軽さ、ロックスタイルやハイボールといった解りやすさにあるとも取れます。

 御存じの方もいるかもしれませんが、リキュールというのは何もカシスやコーヒー、ピーチなどの単色の味だけで発売しているわけではありません!

 例えば、”ヒプノティック(フランス語で催眠の意)”リキュールはパイン、マンゴー、パッションフルーツなどをウォッカとブランデーで調味したトロピカルフルーツリキュールですし、僕自身大好きな”ベイリーズ・アイリッシュクリーム”リキュールは、アイルランドのウイスキーをベースにチョコレートやクリーム、バニラで甘さをつけたまさにデザートリキュール! どちらも度数は20度前後と、なかなかの飲みごたえもあり、そのままロックスタイルで冷やして飲むか、トニックウォーターやソーダで割っても良いですね。

 フレーバード・ウォッカと云われる、様々な味を添加したタイプのウォッカがある事も覚えておきましょう。有名どころではアブソリュート、グレイグース、ストリチナヤ、シロックなどが通常のウォッカと合わせて、フレーバードタイプを作っています。

 味の種類は様々で、オレンジ、シトロン、カシス、ペッパー、ポワールなどがあり、”カーニバル”という抽象的なタイトルのボトルも存在します(すでにカクテルのよう)。

 そのままでも飲める代表的なリキュールを5つ紹介いたしますので、ぜひ次にBARへ行った際は参考にしてみてください。

「ヒプノティック」パイン、マンゴー、パッションフルーツなどをウォッカとブランデーで調味したトロピカルフルーツリキュール。すでにカクテルとして完成度が高い、バーテンダーをダメにする1本。

「ベイリーズ・アイリッシュクリーム」アイルランドのウイスキーをベースにチョコレートやクリーム、バニラで甘さをつけた”世界一飲まれている”リキュールの1つ。

「ゴディバ・チョコレート」チョコレートでおなじみのGodivaが出しているクリームリキュール。優しい甘さと高めの度数で、ホットミルク割りが美味しい。

「アペロール(カンパリ)」スイートオレンジ(ビターオレンジ)の甘味をベースにキナ、ゲンチアナなどで苦みと香りを添加したハーブ系リキュール。そのままでも、オレンジジュース、白ワインに垂らしても。

「アブソリュート・ウォッカ」番外編でこちらはフレーバード・ウォッカ。40度以上のクリアなスピリッツに甘味と香りを添加したタイプ。度数の高さに比べ飲みやすく、何十種類と味が作られている。


『バーテンダーの視(め)』はお酒や料理を題材にバーテンダーとして生きる自分の価値観を記したく連載を開始しました。 書籍化を目標にエッセイを書き続けていきますのでよろしくお願いします。