ブッダに学ぶ沙羅双樹の花の色
先日のブログで手塚治虫ブッダ コミックス1巻から6巻までの感想をまとめましたが、ようやく後半の7巻から12巻を読みました。
もう30年近い前に読んだことすっかり忘れていて、いいものは忘れないように定期的に読み返さないといけないなぁと改めて思います。
後半の6冊のコミックで読んでよかったことは
*死という難しいテーマを考えるきっかけになったこと
*宗教色を感じることなく、ドラマのテーマのように自然に考えたこと
でした。
後半はブッダが悟りを開いて教えを説く生涯が中心ですが、気づきを重ねていく分、読みごたえがありました。
今回は
*ブッダで扱われた現代に共通しそうな3つのトピックス
思いの通りにコントロールしたい
原因があるから今の結果がある、しかし
持つから生まれる欲と苦しみ
*ブッダが教えてくれた2つの悟り
衆生(しゅじょう)と慈悲の心
人の心の中に神がある
を理解して、このブッダの物語が
2500年前に起きた実話であることの驚きと
色あせない教えに真理を感じ取るべきだということ
を改めて心に刻みたいと思います。」
どうぞそんな私を神様お導き下さい(あれ?前回と同じカトリック的だ!進歩していないけど、まぁいいか)
*ブッダで扱われた現代に共通しそうな3つのトピックス
今回もブッダを読んでいて、本当に勉強になるなと感じながら読んでいました。
まず、今でも使えそうなトピックスを3つみていきます。
*思いの通りにコントロールしたい
このストーリーは、貧乏だけどコツコツ真面目に水を売って生きる両親が嫌で、街に飛び出した息子が貪欲に商売に没頭した話です。
成功しだした時に、老人から煩悩が見えるひょうたんを渡されて中を覗いてみると、自分自身も町の人も青く炎に包まれていました。
そして町中が煩悩の炎に包まれ大火事になって全焼したのです。
おんぼろの実家はきっと、燃え盛る炎で焼けたと思ったら、商売のためにあった水をかけて町で1軒だけ無事だったのです。
息子がひょうたんで親を見ると、全く煩悩が無かったのでした。
欲の炎に包まれると自分自身も周りも燃やし尽くしてしまうのですね。
心静かに受け入れ自然に過ごせば欲の炎で焼かれる苦しみはないと悟りました。
ちなみに仏教で煩悩は
貪(とん)=むさぼり、欲、執着で苦しみの原因となる
瞋(じん)=怒り、憎悪、不安や悪行の原因となる
痴(ち) =愚かで心理を知らず、全ての迷いの原因
の3つに分類されて、数は108個あります。
仏教で108は無限に多いことを意味するそうで、除夜の鐘は煩悩を無くすために108回打ちます。
*原因があるから今の結果がある、しかし
ブッダの漫画のエピソードのほとんどは、自分が行った事が原因で、今の結果があると記されます。
良い行いが良い結果を、悪い行いは悪い結果をもたらすのです。
自分の子供が自分を殺すと予言され、息子を建物に幽閉した王は、息子の愛する奴隷も殺してしまい最後に息子が幽閉されていた建物に反対に投獄されるのです。
ただ運命は川のように常に動いているとブッダは説いていて、運命は避けられるものと避けられないものがあって、避けられる運命は自らの手で避けられるといい、刹那的に生きないようにも説いていました。
*持つから生まれる欲と苦しみ
金貨を敷き詰めた僧園をブッダにあげようとした金持ちの男は、全財産を敷き詰めると敷地の僅かしか敷き詰められず愕然としました。
それでも、全てを僧園につぎ込んでいくと、お金持ちの時に常に自分を不安にさせた財産を無くす苦しみから解放されて、気分が軽くなり人生を楽しめるようになったのです。
お金の力を信じる悪人が真意を確かめようと、そのお金持ちの前にわざと金貨を落として、空腹だから食べ物でもかうのだろうと思っていると、その金貨をニコニコしながら僧園に敷き詰めたのを見て愕然としていたのです。
心の安らぎはお金では買えないということですね。
*ブッダが教えてくれた2つの悟り
色々な逸話から、ブッダが伝えたい事の中から2つを選びました。
一つ目は
衆生(しゅじょう)と慈悲の心
です。
全ての生き物は繋がってこの世を生きていると説いています。
種を超えた動物ですら時には助け合うこともあります。
犬だって人が悲しんでいたら、飼い主じゃない人でも何とか慰めようとする時があるそうです。
自分さえよければでは、結局、周りから助けてもらえず。自分も不幸になると結論付けています。
時には自分を犠牲にしてでも相手を思いやることが必要だと、その大切さを強調されていました。
それは、慈悲の心を誰もが持っている、
お金持ちは苦しむ人に自分の持っているお金を与え、
力ある人は倒れそうな人を支えてあげなさい、
といわれています。
余談ですが、これって「鬼滅の刃」の映画で神のようなリーダーシップとカッコよさで描かれていた「煉獄さん」が尊敬するお母さんに教えられていたことです。
「なぜ自分が強い人に生まれたか分かりますか?弱い人を助けるためです。」
ってゾクッとしたのを思い出しました。
二つ目が
人の心の中に神がある
です。
薬物中毒で苦しむ王様に手を当てて苦しみをやわらげてあげた時、王様がブッダに神様のようにやさしく温かく微笑んだのを見て、ブッダが一番大きな悟りを開いたのです。
修行僧でも聖人でもない普通の人の微笑み神様を見た事は、誰でも神になれるということでした。
超人やエリート、持って生まれた天才など選ばれた人だけが聖人になると言う訳ではなく、誰もが心の中に神様が住んでいて、行いによって導き出すことが出来るってことですね。
最後にブッダを事を勉強して驚くことは
2500年経っても色あせない教えでした。
昔の人は野蛮、文化的ではない、理性が低い、などと現代科学の物差しで測り低評価を下しそうですが、人間哲学は全くそんなことはないと思いました。
ブッダの教え(悟り)に真理を感じ取るべき
だと思います、人生の座右の銘になってもおかしくないですね。
キリストも2000年前にこの世に生まれています。
この時期を学ぶ、歴史や宗教は輝く人生のガイドラインが隠れているかもしれないと思いました。
お勧め Kindleコミックス
ブッダのコミック12巻
これは、コミックよりビジネス書というか哲学、自己啓発的に読める入門書だと思います。
楽しく勉強するのに最近、コミックを利用するのはいいなと思っています。
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