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長文を最後まで読んでもらうためのヒント

ぼくは140文字のTwitterから2000文字程度のnote、またときには1万字から2万字の文章、10万文字程度の書籍を書いたりしています。

いろんな長さのものを書きますが、文章はちゃんと読まれるのであれば、長ければ長いほど「没入度」は高まり、(マーケティング的に言うと)エンゲージメントも高まり、ファンになってくれる可能性も高くなると思っています。

「千と千尋」がもしも1分動画だったら

長い文章が成功すると大きな効果を発揮します。

映像に置き換えるとわかりやすいかもしれません。30秒とか1分程度の動画だと、一瞬の爆発力はあるのですが「没入度」としては低い。でも2時間とか3時間の映像を見せ続けることができれば、没入度は高くなるはずです。

たとえば「千と千尋の神隠し」が1分の動画だったら、そこまで没入度は高まらないでしょう。3時間ほどの作品だからこそ、その世界観に浸らせることができるわけです。

同じように長文も、書き手の世界観を体験してもらうことができます。当然エンゲージメントは高まり、ファンになってもらうことも可能です。

これだけコンテンツが世の中にあるなかで、テキストだけでファンにさせることができるというのは、長い文章の大きなアドバンテージだと思います。

というわけで、今日は「読まれる長文を書くためのコツ」を書いてみたいと思います。

冒頭で「動機づけ」をする

長文を読み続けてもらうためには、動機を持ち続けてもらうことが必要です。前回のnoteで動機について書きましたが、読む側に「読むための動機」がないと長文も最後まで読み続けてくれません。

最後まで読んでもらうためには、文章の「冒頭」がポイントです。

「読み始めてくれるかどうか」については「タイトル」による部分が大きいのですが「最後まで読んでくれるかどうか」は最初のワンパラグラフ、5行〜10行くらいにかかっているのではないかと思っています。

文章の冒頭で「この文章を最後まで読み切る動機付け」ができれば、その文章を最後まで読んでくれることになります。

ではどういうことを示せばいいのか? いくつか案を示したいと思います。

「何項目あるのか」を示す

ひとつめは「この文章でいくつの項目を披露しようとしているのか?」 そこをあらかじめ明確にしておくことです。

「〇〇を〇〇するには5つの方法があります」とか「〇〇するための7つのコツをお伝えします」と書いてあれば「ああ、あとこれくらいあるんだな」と安心して最後まで読み進めてもらえるでしょう。

もしくは「とりあえずその5つってなんだろう?」と興味を持って読み進めてもらえます。

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このように「3要件」と書いてあれば、とりあえず流し読みされるかもしれませんが、最後までいちおう見てくれるはずです。長文であっても最後まで読んでもらえる可能性は高まります。

「読むと何が得られるのか」を示す

2つめは「これを読むことで、どんないいことがあるのか」を示すことです。最後まで読み終えたときに読者は何を手に入れることができるのか? そこをまず明確にしておくと「とりあえず最後まで読んでみよう」と思ってもらえます。

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これは「お金になる文章とはなにか?」と題した記事ですが、冒頭で「なぜ、この世には『お金を払ってくれる文章』と『払ってもらえない文章』があるのか?」という文が出てきます。

この文によって、読者に「この記事を読めばお金になるような文章が書けるかもしれない」「文章が仕事にできるかもしれない」と思ってもらえます。記事を読み終わったあとに「お土産」があるかもしれない。だから最後まで読んでみようと思えます。

また「最後まで読んだときにどういう気持ちになるのか?」を示すことも有効です。

本の編集のときによく使う表現ですが「これを読み終わるころには心が軽くなっているはずです」とか「本を閉じたあと、きっと勇気が湧くはずです」などとお伝えする。読み終わったあとの気持ちを先回りして伝えてあげると、最後まで読んでくれる確率は上がります。

「謎解きの構造」にする

3つめは「謎解きの構造」にすることです。

謎解きの構造とは、つねに「この先どうなるのだろう?」と思わせ続けながら文章を構築していくことです。

まず冒頭で大きな「謎」を投げかける。そして文章を読み進めていくごとに疑問を少しずつ解いていき、最後に全部の謎が解けて文章が終わる。そういう構造にしておけば、途中でやめる人は少なくなります。

たとえば「会社が大借金を抱えてつぶれそうになったけど、そこから奇跡の大復活を遂げて上場まで行った」という話だとわかれば、とりあえず「そのあいだに何が起きたか?」はみんな気になるはずです。

借金をいかに返したか?
ターニングポイントはなんだったのか?
どうやって上場まで至ったのか?

つねに「謎」を投げかけて、それを少しずつ読者と一緒に解いていく。そうすることでずっと惹きつけながら文章を読んでもらうことができます。

よって冒頭ではライザップのCMのように「これが、こうなります」というのを先に示すといいかもしれません。

「こんなに太っていた人がこんなにマッチョでカッコよくなりました」みたいな感じで「こんなにひどかった会社が上場まで行きました」というのを先にバラしてしまう。そして「そのあいだに何があったのか? そこをお伝えしていきます」と言えば、その先が何万字であっても読んでくれる可能性は高くなるはずです。

というわけで、今日は「長い文章であっても最後まで読んでもらえるコツ」についてお伝えしました。ぜひ長い文章にもチャレンジしてみてください!

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