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ブックライティングの取材では、この3方向から聞け

 ひとりの人物を著者にして1冊の本をライティングするとき、取材ではどんなことを聞けばいいのか?

 ぼくは以下の3方向から聞くようにしている。

①過去について聞く。

・どんなこどもだったか?
・スポーツはしていたか?
・兄弟はいたか? 親はなにをしていたか?
・どんな職歴か? どんな仕事をしてきたか?

 など、過去のことを聞く。これで「わかった気」になるのは禁物だが、親のことや子どものころの話には、その人の本質が隠れていることがあるのでじっくり聞いておきたい。

 取材対象者の簡単な年表もつくるといい。何歳のときに何をしたのか? そのとき、どんな時代だったのか? その人のストーリーが浮かび上がってくるような年表をつくっておこう。

②現在について聞く。

・いま、どんな毎日を過ごしているか?
・仕事観、人生観はどういうものか?
・自分の強み、弱みはなにか?

 をはじめとして、現在のことを聞く。ここが本のメインテーマになることが多いので、それぞれのテーマに沿って質問する。

③未来について聞く。

・これからどうしていきたいか?
・5年後10年後のビジョンは?
・成し遂げたい「野望」はあるか?

 など、今後の方向性について聞く。未来のことを聞くことで、いまその人がやっていることの意味がハッキリするし、人生観もあきらかになるので聞いておきたい。

 この3方向から話を聞けば、取材対象者の「人物像」が浮かんでくるはずだ。「この人ならこういうときにこんなことを言うはずだ」「こんな行動をとるはずだ」と思えるようになれたらベスト。取材対象者に「憑依」できるくらいになるのが目指すところだ。

 また、この3方向から聞く作業は「テーマが決まっていないとき」にも有効。人物像が見えてくれば、その人の強みや、何をテーマにすべきかが見えてくるはず。「この人には、このことをより深く聞いてみたい!」と思ったことがあれば、それがテーマになる。

 この3方向から聞いたからといって、原稿にすべて反映させる必要はない。テーマが「営業力」なのに、その人の幼少期の話などを入れる必要はない。でも、過去や未来のことを知っているのと知っていないのとでは、原稿は変わってくる。読者に与える印象も変わってくる。

「10」聞いても原稿にするのは「3」くらいになるかもしれない。でも残りの「7」を聞いておくことが重要である。

 ちなみにこの「過去・現在・未来」を聞く方法は、ふだんの雑談でも使えるので、話すことがなくなったときは思い出すといいよ。


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冬のマックブックはキンキンに冷えている
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株式会社WORDS代表取締役。『メモの魔力』(前田裕二)『実験思考』(光本勇介)『段取りの教科書』(水野学)『ぼくらの仮説が世界をつくる』(佐渡島庸平)など書籍の編集・執筆。「週刊文春」「ハフポスト」などでも執筆。SNS時代の「伝わる文章」の探求をしています。ポテトサラダが好き。

コメント1件

あまり会話が盛り上がらない人とコミュニケーションを取る上でも、この切り口は役立つと思いました。明日実家に行くので父との会話で早速試してみたいと思います。
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