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「新入社員のあなたへ」という記事を書こうとして、筆が止まった
4月になりました。
ここは張り切って「新入社員のあなたへ」みたいなことを書こうかなと思ったのですが、、、書こうとした瞬間、筆が止まりました。
なんだかおじさんぽいなあと思ったのもあるのですが、もう年上が年下に偉そうに何かを語る時代でもないかなーと思ったからです。
なので、ぼくが新入社員になにか言うとしたらひとつ。
年上を敬うことは大切ですが、完全に鵜呑みにすることもないんじゃないの? ってことです。
「過去をなぞることが正解」という時代の終焉
これまでは年上の言うことを完全に聞いていてもよかったでしょう。なぜなら「過去」から「未来」を作る時代だったからです。
「過去から未来を作る時代」とはどういうことかと言うと、過去の成果物をコピーする、もしくは過去のものを発展させることで未来を作っていく。そういう時代です。
過去のことは正しくて、それを続けていく。過去の延長上でさらに発展させていく。それが「正解」だった時代です。
経済が成長していてビジネスがうまくいっているフェーズでは、そのやり方が正しかったのでしょう。すでにうまくいっているのだから、それをさらに続けていけばいい。「答え」というものが見えていて、その答えを量産することで、より発展していくことができたわけです。
でも、世界は変わりました。
これまでの正解が通用しない場面が激増しています。世界はどんどん変わっている。「これまでの正しい答え」というものが、「これからの正しい答え」とは限りません。
もう過去をコピーするだけで道は開けない時代になっているのです。
これからは「過去から未来を作る」のではなく「未来を見据えて今を作る」。あたりまえですが、そういう視点がより重要になりそうです。
新入社員だからこそのフラットな視点
「新入社員のあなたへ」的な記事が憚られたのは、そんな理由からです。
4月になると新社会人に対して、いろんな人が「こうしたほうがいい」などと言い始めます。
たしかにビジネスの基本だったり、変わらない本質、最低限守るべき「掟」みたいなものは継承したほうがいいでしょう。
ただ「年上だから偉い」「年上だから言うことをすべて聞くべきだ」という時代は、もうとっくの昔に終わっているのだと思います。
だからといって手放しで「若いから正しい」と言うつもりもないのですが、それでも、これから社会に出ていく人こそが新しい風を吹かせることができる。過去を知らないからこそ、常識を無視できるからこそ、フラットな視点で道を見つけることができるのではないかと思うのです。
DON'T TRUST OVER THIRTY
"DON'T TRUST OVER THIRTY"というコピーがあります。
30歳以上は信じるな。ま、そこまで極端に考えなくてもいいでしょうが、年上だからといって、言うことすべてを鵜呑みにして、年上の世界観に染まらなくてもいいと思うのです。
会社でも、上司の言うこと、幹部の言うことがすべて正しいというわけではありません。おかしいものはおかしいと感じること。そこが大事です。
もちろん組織の秩序を乱すようなことはしてはいけませんが「変だな」と思ったらその違和感は忘れないようにしてほしい。会社や業界に染まってしまうのではなく、つねに客観的な目を持っておくことも大切じゃないかな、と思います。
今後は「新入社員が年上に教える時代」が来るのかもしれません。
4月の入社式で、社長や幹部の前で新入社員が訓示を述べる。
「うちの会社のダメなところはここだと思います!」「この会社が遅れているところはこんなところだと思います!」みたいに。
そして、そういう会社こそが時代に適応して伸びていくのではないか、なんてことも思ったりします。
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