見出し画像

喉の違和感を引き越す【梅核気・ヒステリー球をご存知ですか?】

喉の違和感を感じる場合、どのような病気を思い浮かべますか?

  1. 喉頭がん

  2. 甲状腺疾患

  3. 慢性副鼻腔炎

  4. 咽喉頭炎(いんこうとうえん)

などが挙げられます。

病院で検査を受けてどこの異常も見つからないにもかかわらず、「ものが飲み込みにくい」「喉がつかえて、よくむせる」という方の施術をさせていただくことがあります。

この症状をヒステリー球(梅核気:ばいかくき)と呼びます。

ストレス社会と言われる現代では、身近な症状なので解説いたします。

本題に入る前に、私の自己紹介をしておきましょう。

現在、京都で癒しマッサージ鍼灸院を営んでいます。

では、本題へ進みます。


喉の詰まり感についての解説

病気があるわけでないのに、喉が詰まる症状を現代(西洋)医学ではヒステリー球と呼び、東洋医学では梅核気(ばいかくき)と呼びます。

以下に喉の詰まり感を現代医学と東洋医学の視点で解説します。

現代医学的な視点

正式名称: 咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)

症状: 喉に何かが詰まったような違和感、異物感、息苦しさなど

原因: はっきりと解明されていませんが、主に以下の3つが考えられています。

1. ストレスによって喉の周りの筋肉が緊張する

2.胃酸が食道に逆流することで喉に炎症が起こる

3.自律神経の乱れで喉の筋肉の働きが正常でなくなる

治療: 原因によって異なりますが、主に以下の治療が行われます。

1.ストレスの軽減: 運動、入浴、カウンセリングなど
2.自律神経の調整: 薬物療法、鍼灸治療、マッサージなど
3.逆流性食道炎の治療: 薬物療法や生活習慣の改善など

東洋医学的な視点

名称: 梅核気(ばいかくき)

症状: 喉に何かが詰まったような違和感、異物感、息苦しさなど

原因: 気の滞りによって、喉に痰が詰まったような状態になると考えられています。
※気とは酸素、血液、ホルモン、栄養物などをイメージしていただければ良いでしょう。

治療: 鍼灸治療や漢方薬などによって、気の滞りを解消します。

症状の改善に向けてできること

①体操を継続する

食べたり飲んだりしたものを飲みこむとき、喉や首の筋肉を使います。

体操をして首や背中の筋肉をほぐしたり、喉の筋肉を使いやすい状態にすることが重要です。

https://www.youtube.com/watch?v=QCTYm1uDteI

https://www.youtube.com/watch?v=w4k368ax3z0

姿勢に関しては私が書いたブログ記事を参考にしていただけると幸いです。

https://iyashimedical.com/no-posture/

②ツボをほぐす

喉の違和感を感じるときによく施術するツボを紹介します。
以下のツボは親指で押すのがお勧めです。


これらのツボは精神的な不安やイライラした気持ちを落ち着かせることを目的に、刺激をすることが多いです。

また、姿勢を整えたいときは以下のツボを刺激されるのがお勧めです。


これらのツボは親指で押すと疲れてしまうため、道具を使うのがお勧めです。

https://jp.daisonet.com/collections/care0205/products/4526324059785

以下のことに配慮すると、安全で効果的にツボを刺激できるでしょう。

危険な病気の可能性も0ではありません


喉の違和感は危険な病気が潜んでいる可能性も0ではありません。
病気の種類と検査方法をいくつか紹介します。

①危険な病気の種類

1. 喉頭癌(こうとうがん)

喉頭癌は、喉頭(声帯を含む)に発生する癌です。
喉の違和感、声がかれるなどの症状を引き起こします。

2.声帯結節(せいたいけっせつ)

声帯結節は、声帯にできる硬いしこりです。
声のかすれや息切れなどの症状を引き起こします。

3. 食道癌

食道に発生する癌です。
喉の痛み、飲み込みづらさ、体重減少などの症状を引き起こします。

4. 逆流性食道炎

逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流して炎症を起こす病気です。
喉の詰まり感、胸焼け、口の中が苦くなるなどの症状を引き起こします。

5. 甲状腺腫瘍(こうじょうせんしゅよう)

甲状腺にできる腫瘍です。
喉の詰まり感、血の混じった痰が出る、呼吸困難などの症状を引き起こします。

②病気の検査方法


これらの病気は以下の検査で診断されます。

  • 喉頭鏡(こうとうきょう)検査:喉頭と声帯を直接観察する検査

  • ファイバースコープ検査:鼻や口から細い管を入れて、喉頭や食道などのを観察する検査

  • レントゲン検査:喉や食道の状態を画像で確認する検査

  • バリウム検査:バリウムを飲んで、食道や胃の状態を画像で確認する検査

  • 内視鏡検査:カメラ付きの細い管を挿入して、食道や胃を観察する検査

さいごに

以上で喉の違和感に関する解説を終了させていただきます。

現在症状に困っている方だけではなく、病気の予防に関心をお持ちの方にも記事の内容がお役に立てば嬉しいです。

引き続き皆さんの健康のお力になれるような情報の発信に努めてまいります。

Xでも健康情報や鍼灸・マッサージに関わる内容を発信しているので、ご覧いただけると幸いです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?