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16. 高槻市内の学童 不平等な実態

久しぶりの更新となってしまいました。
7月、8月、夏休みって仕事をする親にとっては、とても大変。

というか、学童に問題がありつつ、働いている親にとっては、体力的にも精神的にもしんどい夏休み・・・。


ということで、記事更新ができなかったのですが、そんな自分が悔しくもあります。


ワーキングママは忙しいから、窮状を声にするのを諦めてしまう。声をあげられないから、政治に無視される。

結果、犠牲になるのは子どもたち。。。


この連鎖をなんとか終わりにしたい、とは思いますが、現実はなかなか厳しいものです。



夏休みの学童は劣悪環境

夏休みの学童は、普段よりさらに過酷なんです。

何故って、外の気温が暑過ぎて「外遊びが皆無」なので、9時から17時まで一ヵ月間、一人あたり1平方メートルの空間に缶詰め状態がつづくからです。


筆者の子どもが通う学童には、加えて「トイレ問題」があります。


昨年の夏休みなどは、トイレに行くために子どもたちへ「トイレ順番待ち整理券」が発行された惨状が報告され、学童指導員の先生たちからも、何度も高槻市役所に電話をかけられたそう。(もちろん、筆者も電話をかけました。)

それで、やっと市役所が視察に来たのが一年越しの今年6月頃、だったと思います
(´;ω;`)。



結局、仮設トイレを設置できる「場所がない」ということで、仮設トイレが増設されることはありませんでした・・・ _| ̄|○ 。


夏休みの学童 トイレ問題

そして、今年の夏休み、事情があり「お弁当が終わる時間帯」に筆者がお迎えに行くことがあったのですが、そのときに見てしまったのです。

子ども達が、長蛇の列を作ってトイレを待っている姿を。


トイレを我慢するために足踏みをしながら待っている子どももいて、親として、ものすごく落ち込みました。



学童の敷地が狭すぎて、学童の建物の近くにトイレを設置できない。
そこへ、120人の児童プラス、補助員含めて6人くらいの大人。

に対して、男女、トイレは2個ずつ。


これって、生存権の問題にならないのだろうか?


と思うのは私だけなんでしょうか?
これが一般常識として通る意味が分かりません。



60平方メートルの学童保育室に60人の子どもが詰め込まれているクラスが、2つ隣接していて、それに対して、トイレ2個。

結局、高槻市が国の基準を守っていない状況が作り出していることなんですよね。

※国の基準 
 ★児童一人あたり1.65平方メートル
 ★学童1クラスあたり、40人が上限。

トイレを増やす、というより、学童1クラスの人数について、国の基準を守れば、改善されることなんです。



子どもにとって辛い学童の夏休み

筆者が子どもの頃の「夏休み」といえば、子どもにとっては「やったー!休みだー☆」と開放的な気分になるものでしたが、あなたが子どもの頃の夏休みはいかがでしたか?


筆者の子どもが通う学童では、「あんな狭いところに、一日中、押し込められるなんて、辛過ぎる」という理由から、子どもが学童へ行きたがらず、一日も通ってもらえなかったご家庭もあるんだとか。(知人に聞いた話です)


こんなエピソードを読んだ読者の中には、「行かずに済むなら、学童使うな」と思われる方もいらっしゃるのだと思います。


でも、親が、子どもに「安心・安全な居場所を」と望んで学童に入所したとしても、上記のような状況で、子どもが「自分の身を守るために、行きたくない」と言っているのを、無理やり行かせるのは虐待だと思いませんか?


因みに、「学童に行きたくない」という子どもを無理に学童へ行かせることで、ゆくゆく「登校拒否になる」ことは少なくありません。

子どもが安全安心な場所である児童クラブにいてくれるからこそ、親はいろいろな不安を抱くことなく仕事に向き合えるのですが、子どもがクラブに、学童に行きたくないとなれば、子どもの安全安心な居場所がなくなります。家での留守番が不安だからこそ、児童クラブを利用しようと思っていたのにどうしたらいいのか、という状況になってしまいます。

 さらに深刻なのは、子どもは、児童クラブに行きたがらないあまり、小学校の登校も嫌がる、拒否することになることが多いからです。これは珍しくありません。

そうなるともう、親は仕事どころではありません。そのまま子どもの不登校状態が続くことになれば、子育て生活そのものを根本的に見直すことになります。児童クラブ、学童が原因で不登校になってしまった場合、現実的に小学校は「それは、ご家庭と学童との間で解決してください」と、事態の解消に協力がいただけない場合が多いのです。

こうなってしまうと、「保護者が勤務形態を変える、仕事を辞めるなど働き方を変えることを余儀なくされる」か、「不安を承知で子どもを家で留守番させることになる」、この2つを選ぶしかなくなります

https://bit.ly/3ZggLvY



実は、この夏、筆者は、「高槻市内では、こんな風にニッチもサッチもいかない辛い学区がある一方で、真逆の学区もある」という話を耳にしました。

高槻市で民間学童が4つある校区も

とある、高槻市民のお母さんに「おたくのお子さんの学童は、どうですか?」と聞くと、

「民間学童に入れるといいわよ。どうせ、4年生から公立学童は行けなくなるし、早めに民間学童に入れておくといいのよ。送迎もあるし」
と、明るい返事が返って来て筆者はビックリ!


高槻市のホームページを調べてみると、確かに、小学校の1校区内に4つも民間学童があるところがありました。

https://www.city.takatsuki.osaka.jp/site/waiwai/2983.html



特に、芥川小学校は、公立学童がA、B、C、と3室あり、民間学童が4つ。合計で7つの学童があります。


※高槻市の小学校リスト「公立学童の児童一人当たりの面積が狭い順」に、「校区内の民間学童の数」を追加したもの。
※紫色は、面積数が国の基準を満たしていない学童
※水色は、人数が国の基準を満たしていない学童
※ピンクは、学区内の民間学童が多い学区


※vol.2 「高槻市学童の実態 子どもが行きたがらないのも納得」の記事中で紹介しているのは、令和5年度の4月、10月のデータですが、こちらは令和6年度の4月、8月のデータです。

高槻市内の小学校学区による、この学童・格差は何なのでしょうか!?


早速、高槻市に電話して、聞いてみました。

「市の方針として、民間学童を増やすことで、公立学童の問題を改善すると(責任放棄するようなことを ⇐ 筆者の心の声)再三聞いておりますが、設置地域について、どのように進めていく考えがあるのですか?」


すると、次のようなお答えが!



高槻市としては「まずは1中学校区に1か所の民間学童保育室の設置を目指して、施設整備のための補助金(最初に、設備を整えるための初期費用補助)を出す政策を出しています」と。



そもそも、中学校って、だいたい小学校2、3個分の生徒が1つの中学校に通うことになるんですが・・・、

高槻市のほとんどの小学校の公立学童が溢れ返っている劣悪な環境下で、「1中学校区に1カ所の民間学童を設置することから始めて民間学童を増やす計画」というのが、何故、妥当?

それで、現在の公立学童の劣悪環境の何が変わる!?

もう、筆者の頭では理解不能です。



因みに、この市の基準に照らし合わせると、筆者が住む中学校区には、民間学童が複数ありますので、市としては、民間学童を新設する必要のない地域に入ります。


子どもが「行きたがらない学童」。


それに対して、何も対策をとらない高槻市役所・職員。




そして、個人で解決しようとしても、筆者の小学校区には民間学童は1つだけで定員いっぱい、いっぱいで、見学も受け付けてもらえない状況ですし、隣の小学校区(中学校が一緒の小学校区)の学童は遠く、山を登ったところにあるので、子どもの足で通うのはもちろん体力的に無理だし、安全上も危険、送迎もなし。
(※送迎要員を募集するも、応募者の中で適する人材がいないとのこと。)


⇓⇓⇓


子どもを送迎する車が起こす事故ってニュースで何度も目にしたことがあります。

そして、学童の子どもの送迎時間帯に働けて、しかも、その収入だけで生計が立てられなくても生活に余裕がある人材って、、、やはり、限られてきますよねぇ。



では、高槻市が計画的な働きかけをしているわけではないのに、なぜ、同じ小学校区に3つも4つも民間学童のある校区が存在するのでしょうか?


民間学童・新設の裏事情


夏休みに公立学童に通わせることが辛くて民間学童の可能性を模索していた頃、民間学童に見学に行ったとき、聞きました。
(結果、壁を乗り越えられず、公立学童に行ってもらうことになったのですが・・・)


すると、その民間学童の先生いわく、、、、、

「まずは、学童に使える場所(敷地)の確保」が、とても大変だと仰っておられました。そもそも、場所がないところに新しい民間学童は出せないわけですね。

新しい学童を出すのに新築するのは、あまりにもコストがかかります。つまり、一般的には、既にある民家を改修して学童は開かれます。

民家の中で、40人以上の子ども達を入れても、快適に過ごせる広さの物件となれば、どこでも見つかるわけではないのです。


これは、筆者の校区に民間学童が増えない理由として、とても納得しました。


というのも、学童問題で引っ越しを検討したことがあり、この校区を含めた周辺校区の賃貸や売り家など、あらゆる物件をチェックしているのですが、「この校区だけ、広い物件がない」んです。



「土地がないのね~」と思っていましたが、それが学童問題に直結するとは!!!


学童変えが子どもにとって吉とはならない可能性も

夏休み前に、色々検討し、結局、民間学童に移籍しなかった理由として、実は、次のような問題が浮上したんです。

公立学童の惨状に悩む親御さんは、ご参考ください。


それは、どんな問題かというと・・・!?

子どもにとって、今の学童は「行きたくない場所」に変わりはありません。
しかし、だからといって「小学校の転校がある引っ越し」や「小学校の校区外の民間学童に行くこと」が解決にはならなかった
こと。


理由は、「新しい友達に慣れるのはすごく大変」だから。


小学生ともなれば、『友達関係』が、とても大切になってきます。

小学生の子どもにとって、「お友達と仲良く遊べること」「気の合うお友達と一緒にいられること」は、とても大切なことです。


学童という集団生活の中で、一人だけ「仲間外れ」や、「いじめ」があったとき、指導員が四六時中、構ってくれる年齢ではありませんし、一人で人間関係を解決していかなければならないのが小学生の日常です。



でも、そんなことが心配になるのも、ぎゅうぎゅう詰めで子どもがたくさんいる学童では、子どもの人数に対して指導員の人手が足りず、学童内で人間関係を上手に築くための大人のサポートが十分得られないからこそ。

という話は、学童の保護者懇談会で明らかになった話なので、次回、お楽しみに!



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