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【英語多読】簡単な絵本から大人向け洋書までの道のり

洋書がすらすら読めるなんてネイティブみたい・・・!

ネイティブしかできないのでは???

そんな風に感じていました。
でもそんなことはない、日本人でもすらすら洋書が読めることがわかったのです。私が洋書を読めるようになるまでの道のりについてお話したいと思います。

私が英検1級を取得するほんの少し前のこと。通訳養成学校で2分間のシャドーイングが課題にだされました。そこで私が課題に選んだのがTEDのスピーチ。心理学者が20代の若者に向けたメッセージが大きな反響を読んだということで見てみると、確かにインパクトのある、心に残るメッセージ性の強い内容だったので、繰り返しシャドーイングをし、課題をこなしました。

この心理学者の著書を実際に読んでみたいと思い、早速取り寄せて読んでみると・・・読めないのです。TEDのスピーチで内容はある程度理解した状態で読み進めたのですが、文字にすると言い回しが少し違っただけでちんぷんかんぷん。日本語訳本も出ていたので合わせて取り寄せ、訳本と洋書を交代で読みながら3ヶ月くらいかけて読了しました。

しかし頭に残っているのは訳本の内容ばかり。これでは洋書を読んだということにはならないのでは、と疑問に思っていました。

ところが!

多読を進めると、読むスピードがつき、返り読みをしないので訳本に頼らずに読み進められ、あっという間に読了できたのです。
わからないところは飛ばしても全体の流れが終えたらOK, 辞書はひかない、という多読の原則をもとに読んでいくだけで洋書が楽しめることがわかりました。

多読はレベルを一段一段上っていくことが基本です。1つのレベルを終えるまでに大体50時間をかけ、絵本を中心にする段階から児童書、大人向け洋書と段階を上げていくと、洋書までは350時間かかる、というのが目安です。
これは1日20分間毎日読むとすると、3年半かかる、という計算になります。
3年半って長く感じますよね・・・。

しかし、私たちが中学生で初めて英語を授業で習ってから大学受験を終えるまで6年かかっています。英語の授業と受験勉強にかけた6年間で洋書1冊読み終えることができたでしょうか?

その上私は英語学習を続け、英検やTOEICも受験しました。精読をすることはできるようになりましたが、大量の英語を読むことには慣れることはできなかったのです。

多読はそんな私を大きく変えてくれたのです。読書にまとまった時間がとれれば児童書ですと2日間で読了できることがわかりました。通訳案内のインプットも並行しながらでも、児童書3冊を読み終えてしまう自分に驚いてしまいました。

今から挫折したハリーポッターシリーズを読もうと思っています。
ハリーポッターシリーズは児童書ですが、イギリス英語でときどき難解な単語や言い回しが出てきます。映画でストーリーがわかっていたのですが、以前は洋書だけで読み進めることができませんでした。訳本と照らし合わせてやっと読了したのです。
しかし多読を進めた今は、洋書だけで読むことにまったく抵抗がありません。

そうは言っても一人で350時間をかけてレベルをひとつひとつ登っていくのは大変です。1日20分、と決めても3年半続けられるか自信がなくなるときもあるかもしれません。
続けられない日が来たとしても気にしないこと。20分できない日が続いてもまとめて1時間読書ができるときに進めていけばいいのです。私も通訳ガイドのインプットやゲスト様の行程づくり、メールのやりとり、そしてstandfmやinstagramの投稿をしながらでも、できるときに多読をする、と決めるだけで英語学習が苦痛にならなくなりました。通訳養成学校時代は課題に追われ、苦しかった英語学習がふっとラクになったのです。

多読は読書と同じです。読みたいときに読めたらいいのです。そうしたらあっという間に読書の世界に入り込んで今度はなかなか出られなくなるほど夢中になって読み進めていってしまいます!

多読仲間がいるとなお心強いですね。
私の英語多読教室ではそんな仲間との出会いもつなげていけたらと思っています。

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