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過去を捨てさる知性

おはようございます!
 
「山登りは4つの段階を経て発展する」
と霊長類研究の創始者である
今西錦司先生は書きました。
 
それは、
発見→探検→初登頂→バリエーション
の4段階です。
どの山を登るかを決め、
どこから登れるかを探り、
初登頂を果たし、
別の様々なルートから登頂される、
という段階です。
 
ある科学者の方が、
同じことが科学研究にもいえる
とのことでした。
 
ただし、このサイクルの結果として、
論文が量産されるようになったら、
その研究テーマは終わりに近いと
自戒しなければならない。
その研究成果を基盤にしつつ、
斬新な発想で次の目標を設定し、
新たなサイクルを立ち上げなければ
ならないとしていました。
 
このサイクルで、一番、難しいところは
どこかと考えると、
ルートや論文が量産される
4段階目の終わりでしょう。
これまでの成果を基盤としつつ
とは言うものの、それは、
過去を捨て去ることに近いからです。
 
今西錦司等の先生方は、
マナスル山の初登頂の後、
高度を目指すのではなく、
平地の未開の地である
カラコルムの氷河、南極、アフリカへと
向かいました。
 
このマナスル後の転進が素晴らしい
と私は憧れます。
 
今日もよろしくお願いします。
 
安島

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