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モンスター〇〇

おはようございます!

私の仕事では、
「モンスター○○」
という言い方が時々されます。

医療・介護や、
保育・教育の分野です。
モンスター・ペイシェントや
モンスター・ペアレント
などと使われます。

たぶん、この分野での
サービス(といったもの)は、
昔はビジネスの対象ではなかった
のだと思います。

家族の間で少しずつ分担していたり、
近所の人と少しずつ分担していたり
したのだと思います。
分担というよりも、
できる人が、できる範囲で、
何とかしていたというほうが
実態にあった表現かもしれません。

いつの日か、
それを商品として切り出して、
それを専従でする専門家が現れ、
サービスに値札を付けたのです。

しかし、
対象は弱者ですから、
手助け始めたらきりがありません。

とことん手助けして、
それを値段にしたら
かなり高額になるでしょう。

ですから、どこかで見切って、
ここまでと決めなければなりません。

一方で、お金を払って
その商品を買った人は、
その値段にみあったアウトプットを
当然の権利として主張します。

しかし、対象者は弱者ですから、
求めるものは際限がありません。



このくらいやってくれても当たり前でしょう
という際限のない要求水準と、
そこまでやるなら手間かかるでしょう
という際限のない値段水準との間に
深い溝が生じます。

以前は、お互いさまで、
何とかやりくりしてきた世界
なのですから。

このズレに、
モンスター○○が
生まれるのでしょう。



考えるに、
こうした分野を完全にビジネス化するのは
無理があるでしょう。

ビジネスとは、等価交換の世界です。
受けるサービスと払う金額が
等価である世界です。

その考えを、
医療・介護、保育・教育の世界で押し通す
のは難しいと私は考えます。

受けた方は(これだけの値段で)
お世話になりましたと感謝し
渡した方は(これしかできなくて)
ごめんねと謙虚になることです。

不老長寿を求めてはならないのですが、
人間は求めてしまいます。

人間の業ですね。

今日もよろしくお願いします。

安島

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