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【ビジネス】令和のコンサルに求められることとは?

こんにちは!都内の某採用・組織コンサルティング会社勤務の奈良です。大阪出張の帰りの新幹線で時間ができたので、「令和のコンサルに求められることとは?」というテーマで一本noteを書くことにしました。

コンサル志望者、またはコンサル勤務者の中でこれからのキャリアにモヤっとしている方に対して、何か少しでもプラスになる内容がお届けできればうれしい限りです♪

コンサル職はなぜ人気なのか?

大前提として、コンサルティング業界の企業では大手企業や官公庁のような「年功序列」な風土ではなく、どちらかというと「実力主義」な風土が多いかと思います。

その中でも、(コンサル会社やプロジェクトによって異なるケースもありますが)比較的入社早々の段階から現場の最前線に立つこともあります。実際に私の入社した会社は幸運にもベンチャーフェーズだったこともあり、入社1年目から経営層と対峙する最前線の仕事を経験させていただきました。

現場の最前線で矢面に立つということは、その分の「責任」が伴います。「責任」と「自由」「成長」は表裏一体です。責任を負う一方で、20代から自分よりも格上の方々と一緒に仕事をさせていただき、荒波に揉まれ、経験値に比例した成長スピードがコンサル職の1つの魅力なのだと思います。

また、コンサル職ではファクトベースでの「ロジカルシンキング」や、資料作成時の「構造化力」などが求められます。これらは比較的大半の職種で活かすことができる汎用性の高い「ポータブルスキル」であるため、「つぶしがきく」職種としても人気を博しているのだと思います。

さて、ここまで整理をすると美味しいこと尽くしの職種に見えますが、個人的には、時代が移り変わる中で必ずしも安泰な仕事でもないなと思っています。その理由を大きく3つ挙げていきたいと思います。

①コンサルはテンプレート化していく

昨今のコンサル人気もあり、業界内に人材が大量に流入をしています。またコンサル会社も戦国時代であり、乱立している状況です。多くの会社が組織規模を拡大する中で、新人が入社をしても即戦力として価値発揮をできるように業務の「仕組化」「テンプレート化」を行い、事業拡大を推進していきます。

これは裏を返すと、コンサルティングといえど、ある程度はテンプレート化や仕組みに沿えば、誰でも価値提供ができるということに他なりません。つまり、「思考することが好き・得意」ではないタイプの方でも、一定はコンサルとして成立する市況になっていくと考えられます。

②知識のコモディティ化

インターネットの普及で、「誰でも」「いつでも」知識獲得ができる時代になりました。つまり、これまでは知識を付加価値として売っていたコンサルが、これからの時代においては単純な知識勝負では価値提供が難しい時代になっていくということです。

大切なことは「知識の活用」です。なぜなら、知識は課題を解決するための手段やツールでしかなく、それをどう使って課題を解決するかがコンサルの価値だからです。

③知的労働者もAIに淘汰される

昨今の一番ホットなテーマとしては、ChatGptをはじめとした「AIの台頭」です。AI台頭の中で、知的労働の価値が低下し始め、肉体労働の価値が高まるというパラドックスすら起き始めています。

ある一定の情報を処理して仮説を立てるのであれば、もはや人にやらせても人件費の無駄遣いと言える時代になってきています。つまり、ある一定レベルまでの思考や知的生産しかできない人は、AIに容赦なく淘汰されていくということです。そういった文脈では、コンサル職も二極化していくのではないでしょうか。

大切なことは何か?

コンサル職が安泰ではない3つの理由「①コンサルはテンプレート化していく」「②知識のコモディティ化」「③知的労働者もAIに淘汰される」を踏まえると、要は「自分」という付加価値を生み出しづらい仕事になっていくのだと思います。では、このような中で大切なことは何なのでしょうか?

個人的に、大きく4つ大切なことがあると考えています。それが「①目的志向」「②人間力」「③経験幅」「④創造性」です。1つずつ見ていきましょう。

①目的志向

物事は常に「目的志向」で考えるとブレない判断軸をもち、最短で理想の実現に向かえます。そして、コンサル職も常に目的志向であるべきです。たとえば「顧客が課題解決の先に実現したいものは何なのか?」「そもそも自分はコンサルという職種を、何のために選択しているのか?」といったことが挙げられるでしょう。

そして、一個人のキャリアとしては、知識やスキルセットを揃えることは「手段」であって「目的」ではありません。それらを得た先に「何を実現したいのか?」という目的を志向し、コンサル職でのキャリアパスを歩むことが大事なのだと思います。

②人間力

コンサルの仕事は「顧客の課題解決」です。課題とは、相手が解決したい困りごとです。困りごとには「事実」と「感情」が含まれます。「事実」は現実に困っている事象やその影響です。そして、その影響を受けてクライアントが感じているマイナスの気持ちが「感情」です。

課題解決のプロセス段階から一貫してクライアントの負の「感情」に寄り添うことができるのが、人間が介在する付加価値の1つになります。ここには数字やデータでは表せない「人間でしか引きずり出せない何か」があります。ここを引き出せるか、それとも引き出せずに当たり障りのない役務提供で終わるかが、まさに「人間力」の有無だと思います。

「人間力」の定義も様々あると思います。たとえば、「胆力」「影響力」「愛嬌」「思考力」「倫理観」「道徳性」「共感性」などが挙げられると思います。ほかにもさまざまあると思いますが、顧客の心の声を引き出し、寄り添い、ともに解決に向かえるのがコンサルの付加価値としての「人間力」にあたるのだと思います。

③経験幅

「誰にでもできる」ことでは意味がありません。「自分にしかできない」ことに、コンサルとしての付加価値が付いていきます。「自分にしかできない」ことの1つとしてあるのが「経験幅」になります。要は「経験のバリエーションや引き出し」と言い換えられるでしょう。

課題解決がサービスである限り、圧倒的な場数を踏み、自身の中に様々な事例と課題へのソリューションを持ち合わせていることが付加価値となります。そういった意味では、自分だけの経験幅を広く持っていることが、唯一無二の価値として際立っていくのだと思います。

④創造性

そして最後は「創造性」です。「AIで考えられる」「テンプレートやフレームがあれば誰でも考えられる」といった仕事がなくなるのであれば、裏を返すと「AIでは創造できない」「テンプレートやフレームでは生み出せない」ことを創造できれば、唯一無二の付加価値になっていきます。つまり、「創造性」です。

世の中には「誰かが作ったルールの上で生きる人」と「ルールを創り出す人」の2種類がいます。「ルールの上で生きる人」は搾取され、淘汰されていきます。「ルールを創り出す人」は、ルールを変え、さらに富んでいきます。無から有、有から新たな有を創造できる「創造性」が大事なのではないでしょうか。

クロージング

これら4つを備え、蓄え、自らを磨き、常に新たな価値を創造する挑戦をし続けることが大事なのだと思います。私自身もまだまだ修行の身ですが、ぜひ一緒にこれからの時代をサバイブしながら価値を生んでいきましょう!「令和のコンサルに求められることとは?」ということで、少しでもお役に立てる内容となっていれば嬉しい限りです^^

最後までお読みいただきありがとうございました!

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