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休むことが成長の鍵!?「PEAK 最高の成長術」を読んで実践したい休息の技術

アスリートにも、ビジネスマンにも、「成長」が得意な人と不得意な人がいます。

成長と聞いて真っ先に思い浮かぶ言葉は「努力」ですが、果たしてそれは本当でしょうか?
仮に努力だとして、どんな努力の方法が良いのでしょうか?

成果を出す人の共通点

アメリカの心理学者ミハイ・チクセントミハイ博士は「幸福」、「創造性」、「主観的な幸福状態」、「楽しみ」の研究を行う「フロー概念」の提唱者として知られていますが、彼がノーベル賞受賞者、一流スポーツ選手、斬新なアーティストなど突出した成果を出す人に数十年に渡ったインタビューでわかった共通点は以下の3つだったそうです。

・高い集中力でひたすら仕事(トレーニング)に没頭する
・休息と疲労回復のための時間を意識的にとり、その間は仕事のことは一切考えない
・論理よりも直感的な"ひらめき"を大切にしている

この研究の面白いところは、独創的な発想や高度な思考力が求めれるクリエイターも、体を酷使するアスリートも、成功する人たちには同じ習慣があったということです。

意思力は疲労によって低下する

社会心理学者で自己統制や自尊心の研究家ロイ・バウマイスターは人間の「意思力」や「自制心」に関する研究を行っています。
彼は実験の中で67人の大人を集めて、チョコチップクッキーの良い香りが漂う部屋に案内し、全員がクッキーが食べたくなった頃で、Aのグループには希望通りに「クッキー」を食べさせ、Bのグループには全く望まない「大根」を食べさせた。
A,B双方のグループがそれぞれクッキーと大根を食べ終えたところで、答えのない難問を出題したところ、Bの大根グループは8分でギブアップしたが、Aのクッキーのグループは20分以上挑戦し続けた。

また別の実験では恋人がいる学生32名を集めて、美味しそうな料理を目の前に並べ、Aのグループには好きに料理を食べさせ、Bのグループには我慢させた。その後に異性とのチャットをしてもらったところ、料理を我慢したグループは高い確率で異性に電話番号を教えてしまったそうです。恋人がいるにもかかわらず。

これらの実験から分かることは、これは私たち人間は我慢や忍耐によって精神力を酷使すると、考えるエネルギーが低下し、意思力や自制心がうまく機能しなくなるということを意味しています。
私たちが仕事や練習に集中できなかったり、誘惑に負けてしまう場合の多くは、こうした心のエネルギーが低下している時に起こり得るのです。

ストレスが人を成長させる

一方で筋力や精神力を鍛えるためには一定のストレスが必要という研究もあります。

人間はストレスに適応する機能を持っているので、ストレスにさらされた部分が強化される特性があります。筋トレで負荷をかけると筋肉が強くなるのも、強いストレスがかかることで細胞が活性化して強化されるというメカニズムです。

運動以外でも「無理"かも"しれない」と思う程度の強度のトレーニングや、障害は成長のチャンスになります。数学の問題を解く実験では、教師からヒントを出されたグループよりも、問題と長時間格闘したグループの方が成績が良かったそうです。苦悩や困難は成長に欠かせないエッセンスと言えます。

一方でストレスが強すぎたり、長期間に渡って負荷が加わると、継続するストレスに生体が対抗しきれなくなり、機能は強化されるどころか、疲労物質を輩出し、炎症を起こしたり、抵抗力(ストレス耐性)が衰えてくまいます。このエネルギー切れの状態を疲憊期(ひはいき)と呼びます。慢性的なストレスが体に悪影響をおよぼすのはこのためです。

私たちが成長するためには、適度なストレスと、そのストレスによって低下した体と心のエネルギーを満たすための休息をバランスが非常に重要ということが分かります。

負荷+休息=成長

ハーバードビジネスレビュー誌に掲載された世界トップクラスのコンサルティングファーム「ボストンコンサルティンググループ(BCG)」のケーススタディでは、高い職務強度を要求されるコンサルタントの仕事を強制的に20%削減しセルフケア(睡眠、家族や恋人とのコミュニケーション、運動)に充てたグループと、それをしなかったグループを比較した結果前者のグループの方が生産性が高まったというデータがあるそうです。

これはアクティブレスト(積極的休息)の重要性や、成果を求められている人や場面ほど勇気を持って休むということの必要性を説いています。

高い負荷を受けている人ほど、積極的な休息が必要なのです。

心がけたい成長のための過ごし方

この他にもパフォーマンスを上げる方法として
・大きな目的を持つ
・ルーティーンを作る
・判断を減らす(物を多く持たない)
などが成果を上げる人の共通点として挙げられていました。

それらを踏まえて、成長するために実践したい習慣をまとめてみました。

1日の中で心がけたい成長の習慣

・毎日ストレッチと有酸素運動をする
・60分から90分ごとの仕事の合間に10分程度の休憩を入れる
・昼食後に15分から30分程度の昼寝をする
・デスク作業中はスマホをできるだけ自分から遠ざけてシングルタスクにする
・アイディアに行き詰まったら立ち上がる、歩く、運動する
・夕食後に仕事をしない
・睡眠時間を8時間(実際に眠れなくてもベッドの上で8時間確保)とる

1週間の中で心がけたい成長の習慣

・勇気を持って週日1日は休息日を作る
・休息日は休むことに集中する(積極的休息)
・休みの日は我慢をしない(心の赴くままにしたいことをする)
・休息日じゃなくても疲れを感じたら勇気を持って休む
・休みの前日は何か限界や困難なことに挑戦する

1年の中で心がけたい成長の習慣

・年に一度は10日以上の休暇を取る
・自分へのフィードバックをする
・目的を見直す

まとめ

自分で書いていて「どんだけ休みたいんだよ!」とツッコミを入れたくなるくらいに休息休息と書いていますが、実はこの本を読んだ後に試しに丸っと1日ベッドから降りずに休むことに徹底してみたんです。
そしたら次の日の仕事の捗り方が過去最高にパフォーマンス良かったので、これは!と思って紹介してみました。

それと実際にやってみると「休む技術」って意外と習得するのが難しいなーと感じたので、今後も休み方を模索していきたいと思います。

皆さんなりの休み方のコツがあれば是非教えてください。

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#成長 #休息 #スポーツ #健康 #lifehack

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