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実家・熊本県人吉市に想いを馳せて 夏目友人帳 URU/REMEMBER

わたしの実家は熊本県・人吉市。大学生になる18歳までを同場所で過ごした。先日の大雨で球磨川が氾濫し、見慣れた街の風景が一変した様子をわたしは東京からTVやネットを通じて見ているしかなかった。地元であるのだが、もはやどこか遠くの出来事のよう。悲しいのだが、どこか「大変な想いをしている人がいるんだな」と冷静かつ冷淡な心持ちでさえいたのを、いまになって思えば馬鹿だったなと反省している。気持ちが離れたわけではないのだが、もう住んでいた期間以上の年月を東京で暮らしていれば、当然の反応なのかもしれないとも。

親との仲は良好で、頻繁に連絡を取り合ってはいるのだが、コロナのこともありずっと帰れないでいる。

こと地元愛が強いわけではないが、わたしという人間を語る上では欠かせない要素であるのは間違いないし、ことあるごとに「どうしてるかな?」と想いを寄せる唯一の場所である。みなにとっても田舎というのはそういうものだろうが。

ある時、アニメ好きの間で地元の人吉が話題になっていることを知る。「夏目友人帳」というアニメシリーズだ。現在までで第6期まで放映され、劇場版まで制作された大人気シリーズだという。アニメの舞台は明らかにされていないのだが、多くの事象から「熊本県・人吉球磨」が舞台であろうことはほぼ確実ということになっている。

この度Netflixでストリーミングがスタートしたのでようやく見られる機会を得た。なんて素晴らしいアニメだろう。

テーマは「孤独」と「やさしさ」であろうか。人間と「妖(あやかし)」と呼ばれる妖怪との物語なのだが、これが切なくて、あたたまるエピソードで満載なのだ。妖には心があり、物語がある。妄想的だが、説得力のある設定とストーリーでグイグイ引き込まれていくのだ。

このアニメを通じて故郷を思うことができ、一刻も早く帰りたいとさえ思っている。そして昔遊んだ裏山へ妖(あやかし)を探しに行きたい。


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