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朝5時過ぎ、「男になりたい」と娘は言う
昨夜も帰宅してから娘はなかなか起きてきません。眠れているならいいのですが、どうなんでしょうか。しっかり眠れていない雰囲気もあります。炊飯器の中身はほぼ空でした。ちょっと食べ過ぎかも。問題はいつ食べたかだけど、朝のうちに食べてるんだろうなあ。どか食いしてから寝るから太るんだよなあ。
今日は起きてこないのかなあと思っていたら、8時頃になって起きてきました。これならまだ風呂に入ってもらってから洗濯もできる。しかし、夕食はどうするか。考えていた諸々は諦め、流水麺の蕎麦にしました。眠そうでも蕎麦なら食べられるでしょう。
蕎麦でいいと言っていた娘でしたが、ひとくちふたくち食べて「ごちそうさま」でした。眠いほうが勝っているようです。いちおう蕎麦湯というか蕎麦つゆにお湯を入れて飲むか聞くと「飲む」と言います。蕎麦より蕎麦湯が好きなのかもしれません。
風呂も入るそうです。了解です。既に沸かしてあります。風呂上がりのアイスも用意してあります。
風呂から上がってアイスを食べて、薬を飲んでおやすみなさい。でも、日中これだけ寝てると夜中は寝ないかもなあ。
予想通り、部屋でずっと喋り続ける娘は寝そうにもありません。様子を伺いながら、私は1時頃に寝ました。寝不足が続いているのでしっかり寝たいです。
朝5時過ぎ、私が寝ている和室の襖がガラッと開けられました。
「なになに?」
仁王立ちする娘に危険を感じて目が覚めました。やられるのか?
娘は無言で和室に入ってくると部屋の片隅に向かって「死ねえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」と絶叫。さっきまで寝ていた私にこの絶叫はこたえます。
「叫ぶのやめ
「死ねえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」
私が言い終わるより先に娘がまた絶叫します。
「叫ぶのやめ
「死ねえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ」
三度絶叫した娘は気が済んだのか戻っていきました。
「あ、襖しめて」
私が声をかけると襖をしめてくれました。
「ありがとう」
またすぐ来るのかなあと思っていたら本当にすぐにやってきました。
「なになに」
「男になりたい。今すぐここで」
「なに言ってんの?」
なに言ってんのというのは私の正直な気持ちですが、こういう状態の娘にそんなことを言ってもなんの意味もありません。
「男にしろおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「叫ばないで」
「ここで寝る」
「えー、じゃパパあっちで寝るね」
「お腹をマッサージしろ」
「えー、やだよ」
「いいからマッサージしろ」
「……はい」
娘の丸く肥えた腹を布団の上からぐいぐい押します。思ったよりかたい。
(元)妻がよく娘の腹をマッサージしていました。娘が小さかった頃だけでなくでかくなってからもです。便通がよくなるのです。やっぱり酸化マグネシウムを飲んでもらっておいて正解だった。スルッと出るといいのになあ。
気が済んだようなので娘の部屋に移動しました。しかし、娘の部屋にある掛け布団は冬用です。これで寝るのはさすがにちょっと。それとなんだか部屋が暑い。エアコンの温度、この前少し上げたのが失敗だったのか。これで眠れなかったのか。そうなんだよなあ、娘、部屋の中を寒いぐらいにしておかないとよく眠れないんだよなあ。これはもっと早く気がついておくべきだった。
中途半端な時間なので枕元のスタンドをつけて本を読んでいたら娘がやってきました。
「やっぱりこっちで寝る」
「いいよ。早いけど薬飲む?」
「飲む」
いつもの薬に加えて命の母ホワイトも飲んでもらいました。
そのあとすぐに寝たようです。やはりエアコンの温度設定だったのかもなあ。油断してた。
今日は私が帰って来てしばらくしてから起きてきました。
「ずっと寝てた」
ご飯も食べていませんでした。
「なんか食べたい」
「ちいかわカレーでいい?」
「いい」
ということで、娘の今日の夕食は「ちいかわカレー」と私が朝のうちに用意しておいたサラダでした。パッケージ見て笑っていました。ちいかわ、かわいいよね。
◇ ◇ ◇
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