ワのナの国(あらすじ/読切部門)
昔は男も女も自分を「ワ」と呼び、相手を「ナ」と呼んでいたらしい。
もし今の日本でそれをやったら、世の中がちょっとは変わるかな?
ひとりの生徒の発案で、2年C組の実験が始まる。
教室内で俺や私や僕は禁止。みんなワノナノ語を話すのだ。
温かく見守る教師たち、一緒に盛り上がる親、冷笑する親、怒鳴り込んでくる老人。町のさまざまな反応を元に2Cの生徒たちはレポートをまとめあげ、秋の文化祭の研究発表は大盛況。
そこで終わりではなかった。テレビ局から出演オファー。
ワノナノ語の提案は全国放送され、さらなる反響を呼ぶ。
15年後。
卒業した2Cの仲間たちがそれぞれ歩んだ道は‥‥。