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❨792❩1973.10.30.火.雨/ヒロちゃんと話して刺激を受けた/Ohio:アメリカ合衆国

また雨。何んてことだ。
朝っぱらから降られると、ポンチョなど着て走る気にもならん。
一時頃止んだが、今日はここで本を読むことにした。

午前中は、ヒロちゃんにもらった「人間の教育」福原麟太郎 著 講談社 を半分読み、午後は、英語。

夕めしを食って、すぐに寝袋に入る。
一時止んでいた雨が、夜また降り出た。
明日は、雨でも発たねばならない。

久しぶりに日本人のヒロちゃんと会って、思う存分、話をした。
環境こそ申し分ない程に恵まれている、Woosterの大学の彼女は、その分勉強は厳しいと云う。
また、こんなにも恵まれ過ぎた中で生活し、社会に出た時に果たして通用するのかしら?と、割と厳しい批判もする。

俺が見た彼女は、決してガリ勉型ではない。 むしろ、楽天的なといった方が妥当かも知れない。しかし、努力家であろう。
目的に対する執念と、家族、その他に対する責任のようなものと、期待を荷わされて頑張っている。そんな態度が感じられる。

俺がとても好きな点は、秀才であって、それらしさが普段の会話には全く感じられない事だ。
俺のぼんくら頭も、目の前に年下の人間が懸命に勉学に励んでいるのを見せられると、ビクッと動いたぜ!そして、もう一日も無駄な日は過ごすまいと思った。

握手して別れる時、ーーただの一度の握手とは、これまた何んと色気がないことだーー日本でまた会おうと約束する。来年6月には帰るという。
はて?俺はいつ帰るべきか?

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