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❨395❩1972.9.30.土.曇→雨/広い草原、時折見られる粗末な農家、野生の牛、小さなバール、それだけ。(サンフランシスコ川~85km·ピニエロス/Joao Pinheiros:Brazil)

昨夜12時頃、雨が落ちて来た。
仕方なく、テントをひきずり出す。
目が冴え、バールへ行き、ビールを一本あける。

今朝はちょっと、体が重かった。
ビールのせいと思う。

6時30分、走りだす。
足が重く、弱い陽も気になった。

30kmくらいの所のポストで10:30、早い昼食にする。
ビールに飯、肉、スパゲッティ、トマト、ケジョンの盛合せ、7クルセイロだった。

その後2時間程休み、わざわざ暑くなった頃、走り出す。
しかし、元気は回復していた。

右ひざがベロ·ホリゾンテ以来少し痛みだしたが、それでも5時半まで走り、85km来た。

広い草原、時折見られる粗末な農家、野生の牛、小さなバール、それだけ。

孤独は俺を、自然とおしゃべりにする。
先生と話し、友達と話す。
それが尽きると、歌を唄う。いい気なもんだぜ。

時々フッと、帰りたくなる。
でも今がチャン スと思うと、また消え去る。

走って来た距離のみが、俺の生きた事を証明 してくれる毎日。

もしかしたら、いやもうとっくに俺は、文明(日本の)から一歩遅れているだろう。
そう思うのだが、少しも焦りを覚えないのはなぜか?

今日の泊まりはJoao Pinheirosの牛乳収集所。
今夜もレストランで夕食。
コップ半分のピンガがよく効いた。

ブラジリアまで300kmちょっと、3日の距離となった。

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