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❨146❩1972.1.25 火 晴 コロンビア本土の土を踏んだ!(Colombia:Cartagena)

予定より5時間半遅れ、午前1時半、カルタ・ヘーナ着。

エンジンの音が 切れた時、揺れなくなった時、俺は何を感じたろう?幸せ?
克服出来た事、この難関を。

顔に血の気が戻ったような気がした。
地獄から解放された気持ちだ。

まるっと2昼夜半、揺られっぱなしのシケの中から得たものは、自分自身のモロさ。
特に肉体の弱さをしみじみ味わった。

悪夢の様なこの2日半、このアメリカの旅の中で忘れ得ぬ想い出となろう。
良い教訓になった。この船旅は。

胸のつかえも去り、空腹感になった。

兎も角、船の旅は終わったのだ。
これからは、動かない南米の大地が待っている。


船から降りたのが午後3時、アドアナ(イミグレーション)へ行く。

他に誰もいなくて、俺一人だけ。
なのに手続きは、ノロノロと簡単な事に1時間半もかかり、頭に来て係官に悪態をついてやった。


この町の日中の暑いこと。
一週間の道程を、この暑い中をしんぼうせにゃならん。

港はすごく活気に満ちている。
人も店も多い。

またあちこちから、チノ、チノ(中国人のこと)とか、ヒッピー、ヒッピーと、野次がとんで来て、腹が立った。
しかし、どちらにしろ奴等から見れば、そう見えるのだから、違うと云う方が馬鹿に見られるので、相手にしないようにしていた。


やっとコロンビア本土の土を踏んだ。


夕方から走り出した。
といっても、町の外まで走っただけで、暗くなったが。

久しぶりの自転車で、荷の重さが脚に伝わり、最初はフラついた。

町外れの空家?と思って、寝ようとしたところ人が来て、追い出されて、やむ無く空地にテントを張る。

どこから見ていやがったのか、オヤジめ!

コロンビア上陸直後
〈カルタヘーナ〉向こうは城壁

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