タカサカモト|Taka Sakamoto

作家として本を書きつつ、主にプロスポーツ選手に語学や異文化コミュニケーションを教えてい…

タカサカモト|Taka Sakamoto

作家として本を書きつつ、主にプロスポーツ選手に語学や異文化コミュニケーションを教えています。子育て中心生活8年目の元タコス屋。

最近の記事

ライオンズ少年、ヘッドバンド姿で学校に行く

昨年から野球にハマり、すっかりライオンズ少年になっている8歳長男。 小学校の昼休憩の野球のためにほぼ毎日ライオンズ帽を被って登校しているんだけど、今日は遂に帽子の下にこのヘッドバンドも着用して出かけて行った。 僕は冗談半分本気半分で「それそのまま授業中も着けとけばいいんじゃない?」と伝えて送り出した。それを聞いた長男はヘヘッと笑っていた。 帰宅後、彼が寝る前に一応聞いてみたら、何と本当に一日中このヘッドバンド姿で過ごしてきたらしく、それを見た担任の先生のコメントは一言「

    • パラグアイに何しに行くんだ?

      パラグアイに何しに行くんだ?2015年6月後半の約2週間、夫婦でパラグアイを訪ねたことがあった。3ヶ月間のブラジル滞在の途中で、せっかくの機会だからと隣国まで足をのばすことにしたのだ。 それで、当時ブラジルでお世話になっていた現地の友人の一人、マルシオにパラグアイ行きを伝えたところ「パラグアイ?!」と心底驚いた顔をされ、「何しに行くんだ?」と繰り返し尋ねられた。そんな辺鄙な所を訪ねても何もすることがないだろう、という意味の質問だった。 彼の話では、パラグアイというのはブラ

      • 突然の別れとバルセロナの記憶

        2017年の年明けにバルセロナのお土産屋さんで買った、ピカソ柄のサングラスケース。 ずっと大事に使ってきたけれど、遂にこの夏、壊れて使えなくなってしまった。いつも通りに開け閉めしようとしたところ、中の金具が突然バキッと音を立てて折れてしまい、まともに閉まらなくなってしまったのだ。残念ながら、修理できるような壊れ方ではなかった。持ち手のせいで意外とスペースを取るので、小さな鞄で出かけた時などは、多少煩わしく思うこともあった。 それでも何だかんだ気に入っていて、初めて訪れたバ

        • 17年ぶりの『百年の孤独』を読みながら

          今話題の『百年の孤独』を、まさに先日購入した文庫版にて再読中。 学生時代に読んで以来なので実に15年以上ぶりになるけれど、当時他の作品も含めてガルシア=マルケス世界に没頭していた時の感覚が蘇ってきて、何だかとても懐かしい。人々も街の様子も出来事も、昔旅行で訪ねた場所を再び訪問しているような心地がする。ついでに当時自分が住んでいたアパートの様子や、大学のゼミでガルシア=マルケスの短編を原文で読んだ時の風景も脳裏に蘇ってくる。 長男が誕生して子育てが生活の軸になって以来、まと

        ライオンズ少年、ヘッドバンド姿で学校に行く

          可能性に溢れたMITの学生達が陥りがちな過ちとは?

          学生時代、なけなしの小遣いで可能な限り毎号購入していた雑誌のひとつが『クーリエ・ジャポン』だった。2016年以降はデジタルに完全移行して紙での発行はなくなってしまったが、気に入っていた号を中心に今でも仕事場の本棚にバックナンバーを残してある。 「『未来』はMITで創られる」と題した特集が組まれた2012年1月号(Vol.086)もその中の1冊で、MIT(米国マサチューセッツ工科大学)の「未来を創る研究所」ことメディアラボについて詳しく紹介されている。(Kindleでアーカイ

          可能性に溢れたMITの学生達が陥りがちな過ちとは?

          2年ぶりのコロナ罹患

          2年ぶりにコロナに罹患した。 流行っているという話は聞いてたけれど、ここで自分もかかってしまったか、という感じ。こればかりは仕方がない。 今回は発熱や咳の症状は大して出ておらず、ただし2年前と同様、喉が焼け付く痛みだけは本当にキツい。 喉が焼け焦げたような感覚が付き纏い、溜まった唾を飲み込むのに毎回、苦痛に耐える覚悟が求められる。 特に寝てる間は唾が溜まる度に吐きに起きるわけにもいかないので、定期的に少しだけ体を起こして覚悟を決めて飲み込んでまた休む、の繰り返し。

          2年ぶりのコロナ罹患

          【メディア掲載】Number Webで特集していただきました

          こんにちは。タカサカモトです。 時の経つのは早いもので、既に数ヶ月前のことなのですが、「アスリート×語学」をテーマにNumber Webさんの取材を受けて、前後編の特集を組んでいただきました。 ご報告を兼ねて、記事リンクを下記に貼付しておきます。 まずはサッカー選手を特集した前編。 具体的には遠藤航選手、原口元気選手、室屋成選手とのエピソードが掲載されています。 次に野球選手に焦点を当てた後編です。 こちらは今季からMLBのサンディエゴ・パドレスに加入した松井裕樹投

          【メディア掲載】Number Webで特集していただきました

          日本人学習者にオススメ!ラクして英語のボキャブラリーを増やす最強の裏ワザ

          語学の習得方法には色々ありますが、目指すところは結局シンプルで、要は文法を理解していて、かつ然るべき数の単語を知っていれば、あとは耳と口が慣れていくのみです。この慣れていく過程でさらに単語や表現を色々と吸収していくことで、その言語を使いこなせる幅と深さが増していくことになります。 今回はその中でも英語のボキャブラリーの部分、つまり英単語を効率よく覚える方法をひとつ、ご提案したいと思います。特に、これから英語を学び始める方や、今はほとんど話せないし分からないけど学び直したいと

          日本人学習者にオススメ!ラクして英語のボキャブラリーを増やす最強の裏ワザ

          日系ブラジル人のボー・タカハシ選手を応援してきました

          3月のMLB開幕戦のソウルシリーズを現地観戦してきた話、あるいは10年ぶりに訪ねた韓国の話を次のnoteに書こうと思っていたのですが、その前に先日4月4日、埼玉西武ライオンズの本拠地開幕シリーズ第3戦を同じく現地観戦してきたので、まずそのことを書くことにします。 この春から小学2年生になる長男と2人で、電車を乗り継いでベルーナドームに行ってきました。 僕のお目当てはこの日が先発デビュー戦となる、加入3年目のボー・タカハシ投手です。日系ブラジル人3世の選手です。 昨年その

          日系ブラジル人のボー・タカハシ選手を応援してきました

          ドルトン東京学園の校長がオモロい

          こんにちは。タカサカモトです。 前回の記事では、先日イベントに呼んでいただいてドルトン東京学園にお邪魔した日のことを書きました。こちらの記事です☟ この記事でも少しだけ触れましたが、元々このステキな学校とのご縁ができたきっかけは昨年、校長の安居長敏さんが拙著『東大8年生』を読んでくださり、SNS上に長文のレビューを投稿してくださったことでした。(後で伺ったら書店でジャケ買いしてくださったということで、有難い限りです)

          ドルトン東京学園の校長がオモロい

          ドルトン東京学園のイベントに登壇しました

          今月16日、前回の記事で紹介したベネズエラのメヒアさんが西武ライオンズOB戦でホームランを打ったのと同じ日、僕は東京都内の中高一貫校、ドルトン東京学園(以下ドルトン学園)にお邪魔していました。 ドルトン東京学園ドルトン学園は2019年に開講したばかりの新しい学校ですが、そのユニークかつ魅力的な校風や教育実践によって、教育界を中心に大きな話題となっています。最近では教育の枠をも超えて、たとえばカルチャー&ライフスタイル雑誌の『Pen』にまで掲載されていました。 などと書くと

          ドルトン東京学園のイベントに登壇しました

          メヒアさんの通訳@パ・リーグTV

          こんにちは。タカサカモトです。 今月15日、久しぶりに通訳の仕事をしてきました。パ・リーグTVさんからの依頼で、お相手はベネズエラ出身のこちらのご家族でした。 プロ野球の埼玉西武ライオンズで長年に渡り活躍されたエルネスト・メヒアさんに、ご夫人のマイデさん、息子のアロンソくん7歳です。 西武ライオンズ初のOB戦『LEGEND GAME 2024』の招待選手として、引退後初の来日を果たした彼を試合前日、バッティングセンターで取材しました。 ところが僕、実は最近まで野球を真

          メヒアさんの通訳@パ・リーグTV

          プロフィール

          こんにちは。タカサカモトと申します。 埼玉を拠点に子育て中心の生活を送りつつ、世界を目指すプロスポーツ選手に英語やスペイン語を教えたり、作家として本を書いたりしています。 この記事では僕自身のことや現在の活動についてご紹介します。 アスリートの語学コーチ2017年に創業したフットリンガルという事業の代表を務めています。 国際舞台での活躍を志すプロスポーツ選手向けに語学習得や異文化コミュニケーションを指導するというもので、平たく言えばトップアスリート専門のオンライン家庭教師

          2冊目の著書が出ました

          昨年上梓した『東大8年生 自分時間の歩き方』に続く2冊目の著書『PLMメソッド ファンを増やしてプロ野球の景色を変える!』が、2月22日に発売となりました。 版元は前作と同じ徳間書店、編集も同じく苅部達矢さんに担当していただきました。 自伝的エッセイ集だった前作とはガラリと趣向が変わり、あるプロ野球の会社とそこで働く人々を取り上げたビジネス・ノンフィクションです。 プロ野球ファン、パ・リーグファンはもちろんのこと、スポーツビジネスに興味のある方、あるいは人間の多様な人生

          2冊目の著書が出ました

          東大8年生、"外国籍選手"としてピッチに立つ

          今回は、全国発売中の著書『東大8年生 自分時間の歩き方』(徳間書店)の未収録ストーリーをお届けするシリーズの第2回です。 メキシコ留学から帰国し、学生生活最終年の8年目を迎えながらも進路が定まらず悶々としていた中、YouTubeで初めて観たネイマールのドリブルに触発され、当時住んでいた寮で突然でボールを蹴り始めた上にブラジル移住まで志すようになったことは本書の中に詳しく書きました。この時、本格的にサッカーがやりたくなって大学内のあるサッカーチームに入ったことにも少しだけ触れ

          東大8年生、"外国籍選手"としてピッチに立つ

          メキシコから帰った僕は言葉も友人も失った

           もう10年以上前のことだが、タコス屋で働いた数ヶ月を含む約1年のメキシコ留学期間を振り返ると、いくつかのハイライトが浮かんでくる。その中でも、個人的に留学や海外生活、あるいは異郷を旅することの醍醐味と感じていることについてここでは書きたいと思う。すなわち、異郷に身を置くことを通じて「『当たり前』の崩壊」を経験することについて書く。  自分が育った環境の様々な「当たり前」が通用しない世界に身を置き、そこで日々を生きる現地の人々の感覚や考え方に立ってその世界を眺めてみると、そ

          メキシコから帰った僕は言葉も友人も失った