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【アニメ】IWGPアニメ全話観た感想

まさか令和になって、池袋ウエストゲートパーク(IWGP)のアニメが観られるなんて誰が予想出来ただろう。IWGPファン歴約10年の私でもアニメ化されるなんて思わなかった。アニメ化してほしいとは熱望はしたけれど、それは自分の妄想だけで完結すると思っていた。強く願えば、望みは叶うとはよく言ったものだ。

そんなわけでIWGPアニメを全話観た。
去年は池袋ウエストゲートパークのアニメがどうして評価が低いのかについて書き綴ったわけなのだが、今回は全話視聴した上での感想を述べていきたい。


感想を一言で表すと、「良くも悪くも池袋ウエストゲートパークだった」

これに尽きる。

原作の良い部分と悪い部分が映像化されていると言った感じだ。

良い所は、原作の雰囲気を限りなく再現しようとする姿勢である。
特にキャラクターは良かった。IWGPはメディアミックス化されると、何故かキャラ改変が行われる。

今作品においては、原作に登場するキャラクターをありのまま表現したように受ける。原作ファンとしては満足出来た。

アニメの構成もよかった。
話の一部を除いてドラマで制作されなかった話を映像化している。
これはアニメ制作陣が『ドラマの二番煎じはしない』という隠喩ではないかと考えている。しかし、ドラマファンを喜ばせるサプライズ演出もあり、制作陣の姿勢には好感が持てた。

一方、悪いと感じた点もあった。

30分アニメでは、物語の面白みに欠けているように感じた。

原作のIWGPは事件発生から解決までのスピード感が心地よい。
例えるなら思わず肩を揺らしてしまいたくなるHIPHOPを聞いている感じだ。しかしアニメ版は、イマイチスピード感が足りず、淡々と進んでいるように見えてしまった。
文章を読んでいる時に感じる緊張感やスピード感が伝わってこない。せめて1時間アニメだったら、より原作のスピード感を表現することが出来たかもしれない。

前半は細かく情報を出していき、中盤で緊張感を含ませて、後半で一気に駆け抜けていく。

難しいかもしれないが、そういった構成で見たかった。

もう一つは個人的な意見になってしまうが、原作で面白いと思った話をアニメ化してほしかった。

例を挙げるなら『反自殺クラブ』『電子の星』『水の中の目』など。

だが例に挙げた話は全て、現代のコンプライアンスに引っかかる恐れのある話である。(ただし「ヘイトスピーチを題材にした話『憎悪のパレード』をやるならアニメ化してもいいじゃん!」と主張したくもなる)

そして最後はセリフの言い回し。

これは石田衣良作品を読んでいる時に度々感じてしまうのだが、台詞の言い回しに違和感を感じるのだ。雑に言ってしまえば棒読みだ。感情に乗せて喋ってもどこかしっくりこないのだ。

今回、ベテラン声優さんがセリフを言っても違和感は強く感じた。
まさか原作で感じていた違和感がそのままアニメにも残るとは思わなかった……。

と、まぁ。

色々と感想を書いてみたわけだが、個人的にはアニメIWGPを最後まで楽しむことが出来た。もし2期があるとするなら、是非ともエッジの効いた話をアニメ化して欲しい。

ありがとうIWGP!

令和で観れて、とても嬉しかったよ!

ブクロ最高!!


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