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1-10 財政破綻したギリシャって

前回の記事で、
ドイツはユーロ圏内の中で、
貿易によって、
黒字経営を維持して経済的に発展していたと説明しました。

一方で、
ユーロに加入をしたことによって、
財政破綻(債務不履行)が生じてしまったのが
ギリシャなんです。

よくテレビなどで、
『ギリシャのようにならないためにも・・』
などの発言がありますよね。

では、どうしてギリシャは
財政破綻をしたのでしょうか?

それは、
ギリシャが自分で発行できない
ユーロという通貨の借金が膨らんだ
こと。

そして、
その借金を返済したいのに、
自国でモノやサービスを生産する能力が低く、
借金を返済できるような税収がなかった
こと。

この2点ですね。

では、どうして
そもそも借金が膨らんだのでしょうか?

それは、
当時人口がやく1100万人に対して、
公務員が約100万人、
割合にすると人口の10%ですよね。

その公務員の給料は、
平均的な社会人よりも、
1.5倍でした。

さらに、
年金が支給される年齢も55歳からで、
その額も現役時代の80%程度。

これらは、
全て政府支出だったことから、
・公務員の給料
・高齢者の年金
で財政支出が多額になっていったわけですね。

その結果、
ユーロ建ての国債発行が増えてきています。

そして、
ギリシャは大量に発行した
ユーロ建て国債を返済する分の、
税収がなかったんですね。

ギリシャの経済の背景には、
・麻薬の取引
・拳銃の密輸
などの非合法菜闇経済があり、
これらは税金を徴収できませんでした。

また、
財やサービスの生産能力も不十分であったことから、
巨額の赤字に対して、
十分な黒字がなかったわけです。

そのため、
国債通貨基金から支援を受けて、
欧州中央銀行に返済する手段もあったのですが、
国民投票で拒否され、
結果として財政破綻に至ったわけなんですね。

今回のポイントとしては、
・自国通貨以外で借金をしている
・自国に財やサービスの生産力が少ない
場合に、財政破綻は生じる可能性がある
ということを確認してもらえたらと思います。

実際に、
ギリシャは『ドラクマ』という
自国通貨を持っていましたが、
ユーロ加盟時に
ドラクマからユーロに通貨を変更したことも
財政破綻の一要素に関与したのかもしれませんね。

次回もお楽しみに!

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