見出し画像

水素とMIRAI

親戚の兄の車は MIRAI(みらい)・・・ 自慢ではないがそんな車は知らなかった。聞くとトヨタで出しているという。レクサスとかクラウンなら知っているが、ミライという車は知らないし、値段は高級だ。

なんと! 燃料はガソリンとか軽油とか電気ではなくて、水素だと!! 爆発しないのかな・・・と直感と経験は言っている。
・小学校時代、理科の授業で水素をメスシリンダーに貯めて爆発させる実験で、予想外に大きな音が出て先生がビビっていたのを思い出す。・・・こんな危険なのは小学生の実験ではやっちゃだめじゃんと思った。
・会社勤めの頃、工場の水素バーナーでバイクのマフラーを焼いている時に不完全燃焼を起こして火が消えた。マフラー内に水素が溜まって、その後爆発してバカでかい音がしてマフラーが2m程吹っ飛んだ! 耳がキーンとなった怖い思い出もある。
・会社勤めの頃、シリコンウエハーに酸化膜をつける核酸炉を設計していた。大手半導体メーカーに納入をしたのはいいのだけど外部燃焼装置に供給するマスフローコントローラーに不調があり、石英の燃焼管が爆発した事がある。酸素と水素を混ぜて燃焼させて水蒸気を出して酸化膜を作るという高度な技術。8インチウエハーが出始めの頃ね・・カバーされているので怪我人はいなかったけれどかなりの失態。水素の思い出は深い・・・ (昔の仕事よく覚えているものだ)

今では液体水素にするとか、何かの化合物(金属等の固体)にして保存するような技術もある。でも、この車は圧縮して気体で保存するのだと、満タンにして水素 5.7Kg だって! 空気よりも軽い気体を5キロとは想像を超える。圧縮してもそれを保存する容器は相当なものになるというのが頭に浮かぶ。まぁ..商品として売っていて稼働しているのだからそんな技術は克服しているのは納得。以前はこの手の新しい技術は何でも知っている環境の中にいたのに、もう追いついてゆけないのか、興味が落ちているのか分からんが知識量が落ちている。

ガソリンスタンドはどこでもあるので、よっぽどのことがなければガス欠という事態には陥らない。ところが、電気だったら充電に時間かかるし、今ならかなり見かけるようになったが、チャージステーションはガソリンスタンドと比較すると少ない。高いのか安いのか知らないが家庭でも充電できるとも聞く。しかし、水素を供給してくれる所はほんの少ししか無いに違いない。

そういうときは Google MAP に 水素ステーション で検索すればたちどころに出てくるのが予想される。やってみる👇

水素ステーションマップ 東京界隈

東京・横浜で数える程しかない(赤色)・・・これでは普及するまで時間がかかるだろうなと思う・・・

そんな兄が水素ステーションに燃料を入れに行くけど一緒に行く? と聞いてくる。ちょっと面白そうだから同行することにする。電気自動車やハイブリッドは何度も乗ったことあるし運転した事もあるので驚かないけれど、たしかに静かで加速も良い。正式にはこれは電気自動車ではなくて、水素で発電してモーターを回すというアナログのようなデジタルな構造なのだ。

ちょっとそこまでというイメージだったけど、往復30分〜1時間のコース。それがこの家から一番近いステーション。

なんと伊勢原の水素ステーションは移動式で決まった時にここでスタンバイしているのだと。それじゃと調べたらここは月曜と水曜の2時間だけの営業! これを逃すと燃料を入れられない。そんな時は別の所へ行けばいいのだがちと遠い。ま、満タンにすれば600-700Kmは走れるとのことだけどガス欠の文字が頭をよぎる。ちなみにガス欠のガスはガソリンの意味から始まった。水素になったら気体のガスという意味になるな。

行くと手慣れたものでガソリンと同じような蓋をあけると高圧のコネクターがあって、そこへ太いチューブを接続して水素を入れる。そんなに時間はかからない。ガソリンと同じぐらいだ。値段もあんまり高くない、ガソリンより安いらしい。もしかしたら政府が補助しているのかな?

こんなにでかい車で何台分あるのか聞いたら、4-5台分だそうだ。だから、この日に数人満タンにしたら311の時のようにガソリンスタンドが空っぽになってしまう状態になる。さらに、圧力の差によって注入するので、車の方に燃料が残っていると圧力差分しか入れられないという・・・

PV=nRt だったかな? なんとかの法則で温度が高いと体積が増えてしまうので冷やして入れてるのだと。この供給車は別に電源車にもつながっている。つまり冷やしながら水素を貯蓄しているんだ。2台の車が必要なので作業員が2人いるのだな。(調べると pV=nRT ボイル・シャルルの法則だった)

右のが電源者

この圧力計がすごいのかどうか分からんが供給車を見ると75MPa(メガパスカル)で貯蔵されている・・・これが何台か並行してある。

・水素自動車は水素を使って電気を作ってモーターを回して自動車を回す。
・電気自動車はバッテリーに電気を貯めてモーターを回す。
・ハイブリッドカーはガソリンで電気を作ってモーターを回すのと、従来通りのガソリンエンジンで車を動かす。
・ガソリン車やディーゼル車は燃料を燃焼させてピストンを動かす(内燃機関)
・水素でそのままエンジンを回す技術はまだなのかな?  昔、武蔵工大(元 東京都市大学)が世界のトップレベルの開発をしていた。東工大と張り合っていたんだっけかな?? 

電気というのはバッテリーが無いと電気を貯められないので、大きなバッテリーが必要なのと充電が必要。
水素自動車はその場で電気を作るので、考え方によっては効率がいい。さらに水素を作る技術があれば(水の電気分解でも作れる)二酸化炭素やその他のガスが出ないのでクリーンで逆に空気を綺麗にしてくれるというメリットもある。今は輸入が多いのかな?

超将来(いつまで経っても実用化は近づかない)核融合が当たり前になったら、現在の火力発電所や原子力発電所は不要となり二酸化炭素(CO2:本当は小さい 2 ね)や核廃棄物が生成されなくなる。大量にある空気から水素の分子を衝突させてエネルギーを得る方式。太陽はそれで熱いのだ。その熱を使っていくらでも電気は作れるようになる。
その時、電気自動車ならば炭素を酸化させてエネルギーを得なくていいのでクリーンなのだ。SDGs に褒められる。その頃になっていれば、水素ステーションも身近になることでしょう。水素エンジン関連の株価は上がるんじゃないかな・・・(上がるのは相当先だけど、そんなのみんな知ってるね・どこが成功するかは見極めが必要・トヨタは希望大)

停止すると少量だけど水の排出・・そうか、水はH2O (本当は小さい 2 ね)なので、水素を酸化させて燃焼すると水が生成される、その場で捨てないで停まってから捨ててる模様。(飲めるぐらいクリーンなのだそうだ)

経済性やらインフラでどうなるか分からないが、将来性はあると思う・・・実際バスで水素エンジンを使っている所もある → 商用車なら水素の安定供給があっても安定消費できる。調べたら北海道のタクシー会社が採用してる所もあった。


  一気に勉強して知識が増えた!


おまけ:帰りは運転させてもらってご機嫌な湘南ドライブ。乗り心地や静けさや加速は大変良い♡

この記事が参加している募集

SDGsへの向き合い方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?