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日本の商品はヨーロッパではいくらで販売される?

先日のブログで日本の製品をヨーロッパで販売すると価格が高くなる。と書いた。
ヨーロッパへの輸出もあり、値段が上がってしまうのは当然だが、
実際には日本の商品はヨーロッパでいくらで販売されるのだろう?
海外で価格が上がる原因は以下の原因がある。
・海外での販売のための営業経費
一般的にエージェントやインポーターに海外の販売を委託する場合が多い。
その場合、エージェントのコミッションは12〜15% 、インポーターを通した場合はインポーターの方がエージェントよりもリスクが多いため、メーカーはインポーターにディスカウントをし、そのディスカウント前のプライスにインポーターの儲け分も乗っかってくるので、一般的にはエージェントを通しての販売よりも価格が高くなる。
・日本よりもヨーロッパのお店の方が儲けの割合が高い
・送料や関税がかかる *ただし日本製の製品の多くは2019年から施行されているEPAにより関税がかからない
・高い消費税 イタリアの消費税は22%
ちなみに日本では商品の上代は決まっていて、掛け率の交渉が行われているが、ヨーロッパではメーカーは下代価格でお店に販売し、メーカーが奨めるマークアップ以上でお店が販売する。ちなみにヨーロッパのマークアップはエージェントのコミッション、送料も入れたヨーロッパ・ランディット価格x 2.7〜3.0
(エージェントのコミッションを入れた日本の卸値)+送料や*関税などの諸経費x 2.7〜3.0
仮に日本のメーカーが卸値を¥10,000で出した場合
・エージェントのコミッションを12% として¥1,363 (¥11,363からエージェントのコミッション12%を引くと¥10,000)= <価格A>
・送料、その他商品を送る時の諸経費は<価格A>+20% *EPAを適用させ関税無しとして(送料はフォワーダーとの関係や送る量によってかなり変かる)
・マークアップ x 2.7 (この中には消費税も含まれる)
¥11,363 x 20% x 2.7= ¥36,816
日本のメーカーが出した卸値の約3.7倍で販売。
海外で販売する場合、日本のほぼ倍の価格で販売することになる。
海外で販売する場合、当然商品のゾーンニングも変わってくることになる。
その上代ははたしてヨーロッパ市場の客に選んでもらえる価格なのだろうか…?


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