イベントチャート

#2 イベントマーケティングの分類とKPI

ようやく続きを書きました。SmartHRの岡本(@takaokamoto1)です。
前回の「BtoB企業においてイベントマーケティングが大切な理由」の続き「イベントマーケティングの分類とKPI」です。

 最初に結論ですが、SmartHRでは下記のような分類でイベントが実施されています。各イベントについて書いていきますが、一番上に書いてあるSchoolはカスタマーサクセス領域のイベントなので本日は割愛します。

スクリーンショット 2019-09-16 10.23.41

では、順番にみていきましょう。

Lead-Nurturing Event

 すぐにセールス活動実施には至らないリード(インハウスリード)に対して実施する施策になります。開催形態としては、オフラインセミナーとオンランでのウェビナーとがあります。また、エンタープライズ企業のみを対象としたセミナー(ABMセミナー)もあります。

 もちろん開催の目的、KPIはインハウスリードのMQL、SQLへの転換率になります。自社にイベントスペースのある企業であれば、比較的低コストで実施でき、かつ効果の高い施策になりますが、高いイベント企画力が求められるものになります。

画像3

Lead-Generation Event

 展示会に代表されるような大規模イベントに各企業がブースを出展するものです。展示会以外にもカンファレンス、セミナー形式のものあります。
多くの新規リード獲得が、その主要KPIになります。
 一度に多くのターゲットリードの獲得が可能ですが、出展コストが多くかかることや、大量のリードを獲得できる反面、プロダクト導入への意向の温度感がマチマチであることがネックとしてあります。

 実施のためにはある程度以上のマーケ予算を確保していること。大量に入ってくるリードに対し、効率的にセールス活動を実施する仕組みが設計、運用されることが条件になります。

iOS の画像 (28)

Brand Event

 企業がブランドイメージ、コンセプト、描く未来の姿をターゲットユーザーに示し、伝えるイベントになります。実務(プロダクト)から離れた長期的な展望、戦略を多くテーマに扱うためエンタープライズ企業や決裁者層が主に集客の対象になります。イベントのコンテンツは、テーマに関連する有識者による登壇セッションなどが主なものになります。
 
 エンタープライズ企業・決裁者層とのタッチポイント、ブランド好意度を作ることがその開催目的、KPIになります。

下記は、SmartHRで実施したSmartHR Nextというイベントのサイトイメージになります。

画像5

Community Event

 最近でいうところのコミュニティマーケティング、ファンマーケティングの文脈で語られる施策になります。企業とユーザー、ユーザー同士がネットワーキングし、1つのファンコミュニティを形成し、スケールしていく。その過程の中で、共通の価値観を醸成し、企業やプロダクトに対する想いの熱量が高まり、拡散する。それによって新たなファンが集まってくる。

 まずは既存ユーザーのファン化、それによりアップセル、クロスセル、継続率の向上が見込まれます。そして最終的にコミュニティがバイラルの効果を持ち、最初からある程度ファン化の進んだ新規ユーザーの集客が可能になります。

 コミュニティイベントは、コストはかからないものの、わかりやすく効果を発揮するまでに時間がかかること。また企画力だけでなくコミュニティマネジメントの必要となるため、担当者には非常に高い能力が求められます。

下記はPARKというSmartHRのコミュニティイベントになります。

画像6

画像7

画像8

【おまけ】各イベントをマーケティングのプロセス上に示したものです
※図がややこしくならないようにオンライン施策は割愛してあります。

スクリーンショット 2019-09-16 10.20.45

自社のイベントマーケ施策の設計検討時などにお役立てください。

最後に

 ひとえにイベントといってもその開催形態や目的は大きく異なり、様々な形で事業貢献を果たします。
マーケ責任者は、現状の自社のマーケティング課題においてどの施策が最も有効かを選択し、実施しなければなりません。

 また、イベントの担当者はしっかりとその実施目的を理解した上でイベントを成功させる必要があります。高い戦術理解度と幅広いスキルセットが求められますね。

次回は、

・担当者に求められるスキルセット

について書きます。

引き続き、よろしくお願いします。

読んでいただいてありがとうございます。 お役にたてれば、嬉しいです! こういう記事を書いて欲しいなどのリクエストもお待ちしてます!