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インバウンドが2019年越えした今、考えるべきこと

訪日外国人数は遂に2019年越え!

今日10月の訪日外客統計がJNTOから発表されました。
9月にはほぼ2019年同水準まで戻っていたインバウンドがどの程度戻ってくるか今回注目の統計でしたが遂に2019年を単月で越える月間251万人という数字になりました。

日本は広い国籍層が訪れる国に進化

着目すべき点は、訪日外客層の裾野が広がってきていることだと思います
コロナ前の2019年は中国だけで30%超、韓国、香港、台湾の4カ国で70%を占めていました。
今年はそれが59%と11%ほど低下し代わりにアメリカを筆頭とした2019年とは異なる国々からの旅行者が2019年と比べて2桁の伸びを示しています。アメリカについては10月単体で19年比40%近い脅威的な伸びをしています。

国籍の多様化は幅広い業界にインバウンドの恩恵をもたらす

2019年は「爆買い」が流行語大賞に選ばれるなどインバウンド=買い物となっていました。
Newspicksのインバウンド消費についての記事ではクレジットカードの利用動向を図解していました
https://newspicks.com/news/9192120/body/

記事の中の中国人とアメリカ人の消費動向では
中国人=買い物などのモノ消費
アメリカ人=体験などのコト消費
という消費傾向が象徴的でした。

これは中国、アメリカに限ったことではなく他の国籍でも国によって消費動向は異なります。
そのため、訪日外国人の国籍の分散化は、恩恵を受ける業界を広げ幅広い業界がインバウンドから恩恵を受けることを可能にするメリットがあります。

日本のインバウンドは始まったばかり

日本のインバウンドは2000年代初頭まで年間500万人を切る程度でした。
それから2019年の3188万人にまで急激に伸びてきた背景がありますが日本のインバウンドのポテンシャルはどのくらいでしょうか?

世界の観光大国であるフランス、アメリカ、スペインはすべて年間7000万人を超える観光客が訪れています。
世界経済トップのアメリカと中国に挟まれ、人口とともに経済も急激に拡大する東南アジアやインドからも近く、さらに世界でも稀に見るユニークな文化を持つ日本のインバウンドは同じ規模まで成長しても全く不思議ではありません。
今年日本中で大きな問題になっている人手不足と同様に、中国の経済停滞、東南アジアの経済成長、各地での戦争など世界はいままで以上に激しく変化をしています。
今後のインバウンド対策で重要なことは、日本のインバウンドがまだ成長過程であるということを認識して、過度に過去の傾向に左右された対策を取りすぎないことだと思います。

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