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ひとり週休3日制の実践

週休3日制はじめました

9月から年末まで新しい生活に挑戦することにしました。時折メディアで目にする「週休3日制」。
私はひょんなことから毎週水曜日を休みにする生活をスタートしました。

今年1月に話題になり、誤報と報じられ8月に再度浮上したフィンランドの週休3日制のニュースを耳にして、改めてマリン首相への興味関心が湧いた。私より2つ上の世界最年少首相の面白い挑戦。マリン首相に関しては色々と興味深い記事が出ているのでおすすめです。

日本でも2019年夏に日本マイクロソフトが「週勤4日・週休3日」のトライアルを実施して、労働生産性がおよそ40%上がり、社員の92%が支持を表明したとの結果が発表され、話題となったが自分にはどこか遠いことのように感じていました。

これまで働いていることが楽しい!働くことが趣味!と心から言えるような日々を過ごしていた自分からは想像もつかない意思決定でした。

きっかけはシンプル。
第一子を授かり、年末に控えた産休前に有給休暇を活用しようと思ったから。

もちろんまとめて早めに休むことや、大切にとっておくことなども考えたけれど、今の私にはしっくりこなかった。それよりも少しでも人と社会と関わり続けることが自分にとっての幸せなのではないかと思ったので、このスタイルに決めました。もちろん、今後の体調や業務次第で柔軟にチューニングするとは思うけれど。

休みは週の真ん中、水曜日に決めた。たまたま定例の打ち合わせが少なかったこともあったし、週の半ばに「ひとやすみ」があることで、心身ともに負担が軽減するのではないかと思ったから。固定にすることで、一緒に働く仲間にも覚えてもらえやすいように思います。

こうした意思決定ができたのも、つくづく今置かれている環境のおかげだなと思う。私が働くGoodpatchという会社は、コロナでいち早くフルリモートに切り替えたり、フルフレックスや3X休暇などもあり、もともと働き方に柔軟です。そして今から5年も前に「家族がいる起業家の働き方」というブログを代表自ら発信していることもあり、家族を大切にするカルチャーが浸透しています。

男性社員の育休取得もよく聞くし、子ども手当や休暇。検診休暇や補助金などもスタートアップにしては手厚い。何かトラブルがあった時にも家族を第一にというカルチャーです。今回私がこの意思決定をした時も歓迎し、応援してくれた代表や上司、チームメンバーには感謝しかありません。

自ら変化を起こし変化に主体的になる

日に日に衰えていく体力や気力に不安になりながら、妊娠する前からいろいろなところで聞いていた「子どもが生まれたら今まで通りにいかない」という迷信にも近い言葉を鵜呑みにして、恐怖や危機感にも近い気持ちになり、いつしか私は自分に自分で呪いをかけていたのかもしれません。そんな呪いを解くために「今まで通りにいかない」のであれば、変化が起こる前に、自ら変化を起こしに行くのが私らしい選択肢なのではないか。週5でフルフルで働き、投資できるすべての時間を投資するやり方ではない、1営業日を減らした上でどう価値を発揮できるか試してみることにしました。

「自分の時間がない」「働ける時間が限られる」「考えることが増える」こういったことはきっとその通りこれから降りかかってくるのだと思う。だからここからがビジネスパーソンとして本当の腕の見せ所、成長のしがいがあることなのかもしれない。制約があるからこそ良いデザインは生まれるし、難しい課題こそ解き甲斐があるもの。今はこの変化に対しての恐怖心は少し薄まり、徐々に楽しみに変わってきました。

幸いなことに私はよく語られる悪阻(つわり)はほぼなく、安定期を迎えました。もちろん2人分の身体だしホルモンバランスは妊婦仕様なので体力、思考力、集中力の低下は見られるし、いつもより眠かったりはするけれど想像していたよりもあまりに症状が軽くて、検索したくらい。事前情報から「こわ...無理...」と思っていたので、担当医に相談した際に悪阻はないに越したことはないのよと笑われて安心しました。

「今まで通りにはいかない」という不安と身体の変化の中で、もし体調が安定しなかったら。フルフレックスがなかったら。コロナで自宅からリモートワークで働けているけれど、出社しなくてはいけない環境だったら...と思うと全ての妊婦さんに尊敬の念しかない。先輩ママさんは「妊娠後期の出勤は拷問かそのたぐいかと思った」と言っていて、まだまだ倍以上のお腹になることを想像してギョッとしました。

自分が当事者になるまでは、妊娠出産においてマイナスな情報があまりにも目に着いたのでお先真っ暗くらいに思っていたけど、もちろんそういった複雑な気持ちだけではありません。
糖質制限とトレーニングで鍛えたにも関わらず、日に日に存在感を増してくる腹部に愛着が湧いてくるし、何より周りの人が自分のことのように喜んでくれて、とても優しい言葉をかけてくれる。優しい世界。こんな風に扱ってもらうことは人生でなかなかないことなのではないでしょうか。

妊娠した人に対してどのように接したら良いのか。正直自分がその立場になるまでわからなかっけど、今身を以て体験しているので、これまでの自分はみなさんが今自分にしてくれるように良くできていただろうか。など省みながら過ごしています。

今回なぜこんな記事を書いたのかというと、会社員として働く人の産休育休や有給休暇に関しての情報がとても少なかったから。少しでも働く皆さんの引き出しが増えると良いのではないかと思い、筆をとってみました。

まだ始まったばかり。本当に実現できるのか?

休むことに関する参考文献を読んだり、自分自身の無意識の偏見を受け入れつつ、変化に柔軟に色々勉強していきたい。良いTipsなどあればぜひ教えてください。先日読んだ休息の専門家さんの記事も面白かったのでシェア。


ここからはおまけTips


休業計算機
妊娠して何から考え始めていいのか、漠然とした抽象的な気持ちを具体にしてくれたのがこの計算機。多分、地味に便利すぎて誰も教えてくれないと思うので書いておきます。予定日から逆算して計算してくれたので、関係者と話が進めやすかったです。何事もプロジェクトにおいてはスケジュール、大事だなと実感。

気持ちの整理

SNS大好き人間なのですが、無性に心地よい文章を読みたくなりました。(情報を入れるのも、文字を読むのも疲れるくらい体力消耗する日もあるのだけど)そんな時に読んでよかったものをいくつかピックアップ。
インターネットにはいろいろな体験談がアップされているけど、妊娠前の活躍を知っている人の体験談ほどイメージがわいたり、エンパワーメントされるものはないように思います。

書籍だと新卒時代にお世話になった先輩であるはあちゅうさんの体験記。ここまでシェアしてくれていいの?というくらい優しい言葉で書いてあって読みやすく、共感できることが多くありがたかったです。

noteだと経済的にも精神的にも自立した女性で、さらには会社も経営しているスーパーウーマンたちの最新の体験記が無料で読める。なんていい時代なんだと感動しました。公開してくれてありがとうございます、という気持ちで読ませていただきました。

私には4年ほどお世話になっているGoodpatchの広報顧問であり、私のライフコーチ的な存在であるメンターの松原佳代さんにもリアルタイムに壁打ちをさせてもらっていました。松原さんとの出逢いが20代後半から30代前半の私にとって、どれだけの成長や示唆をもたらしてくれたかは、また別の機会にどこかで紹介したいな。

そんな松原さんが2013年に育休中に執筆された記事は、タイムマシンで時を超えて私のもとに。グッと心にくるものがあったのでぜひ。

ひとまず挑戦してみてどうなるのか。

4ヶ月後、振り返るのが楽しみ。もしかしたらやり方をアップデートしたり、チューニングが入るかもしれない。
安定期に入ったものの、まだまだ何があるかはわからないので、まずは心身の健康を第一に過ごそうと思います。



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