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横丁をなくした?「雑誌」たち。

【音筆の会 第8講「雑誌的ってなんのこと?」】
今、存在する紙メディアが、どうも「雑誌」であるような気がしない。
どうしてなのか。それが今回のテーマ。
話は多岐にわたり、一つの流れにまとめることは到底叶わない。
印象的だった話題をオムニバス的に。

ゲストに『スタジオ・ボイス』アジア三部作の二作目をリリースしたばかりの二人の編集者、川田洋平さんと、もてスリムさんを迎えてのトークセッション。

『スタジオ・ボイス』のお二人が話していた
アジアに対する視線の交わらなさ。焦点の合わなさ加減。
日本だけが、アジアを意識していて、そのパースペクティブで
アジアの街に繰り出すと、肩透かしを食らうような感覚。

もはや紙メディアなど眼中にない、アジアの尖った人たちの行動様式。
ベトナムのインスタグループ(コレクティブのようなもの?)の

圧倒的な存在感と、そこにたどり着けないに日本のクリエイティブ。

イケてる(ほぼ完売の)『スタジオ・ボイス』をつくりだす
二人の編集者のデジタル・リサーチとときに明け方まで続くLINE二人会議。

その対極にあるような、
あまりに整った、マーケティングから生まれてきた紙の媒体たち。
結論があって、そこに導くストーリーがあって、そのためのコンテンツ群が行儀よく並んでいるような。
そんなつくり方が見えて透けるものたち。

横丁が一掃され、再開発された新しい街が
ちっとも魅力的でないのと似ている。

話は迷走し、着地点が見えず、もやもや一時間延長。

しかし私自身、なんでこんなに雑誌を読まないのだろう。
おそらく毎日の暮らしの中に、時の余白がないからじゃないか。
予定がありすぎるのだ。自分で入れているんだが。

サポートしていただけたら、小品を購入することで若手作家をサポートしていきたいと思います。よろしくお願いします。