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一棟貸切の古民家宿で、心身ともに癒された旅

山梨県身延町に佇む一棟貸切の古民家宿である「るうふ書之家」で撮影をしてきました。
去年の夏に「るうふ Tiny House Camp」で過ごした時の様子をnoteの記事にまとめましたが、書之家は、そのるうふさんが貸し出している古民家宿のうちの一つです。

旅のお供は、これまで何度も写真の被写体をお願いしている砂織さん
2人ともしっかり検査を受けて、陰性であることを確認して旅に臨みました。

1日目の天気は曇り。体の芯から冷えるような寒さに両手を擦り合わせながら書之家の引き戸を開け、屋内に足を踏み入れると、暖かな空気が体中を包みました。
事前に暖房を稼働させ、広い建物内を暖めて下さったスタッフの方の心配りが有り難かったです。
また、屋根裏も含め三階建ての宿だと聞いていましたが、想像以上の広さと天井の高さに圧倒されました。

まずは、旅の疲れを癒し体を温めるために、お茶をいただきました。
ここでは3種類のベースティーと3種類のハーブを組み合わせて、自分好みのお茶を淹れることができます。

私は、乾燥させた蜜柑の皮をブレンドしたお茶が、どこか紅茶のような香りがして面白く、好きになりました。

夜は、旬の野菜やお肉を囲炉裏で焼く炭火焼き料理を楽しみました。
焼き加減が分からず(Tiny House Campでは火の面倒は夫に任せていた)、少し焼き過ぎてしまいましたが、炭を落として食べれば味に問題はなかったです。

夕食後は、お庭の焚き火に当たりながら本を読む砂織さんを撮影したり、夕食のデザートであるマシュマロを焼いたりして過ごしました。

以前から楽しみにしていたお風呂の時間です。

天井の高い蔵の中に丸く大きな檜風呂があり、「このお風呂に住みたい」と咄嗟に思ってしまいました。
薄暗い照明の中には、キャンドルライトの優しい灯り。
更には微かにヒーリングミュージックが流れていて、とても癒される空間でした。
ついつい長風呂したくなりますが、お風呂場に用意されていたハーブティーをこまめに飲むことで、のぼせずに済みました。 

お風呂から出た後は、旅の疲れもあり私は早めに床に就きました。砂織さんは寝るのが勿体無く、夜中まで起きていたそうです。(気持ちは分かります。私にももっと体力があれば!)


次の日は快晴で、屋内に細く差し込む朝日や、障子に落ちる木漏れ日がとても美しかったです。

朝食は、白飯に焼き魚にお味噌汁という定番の組み合わせに加え、重箱に入った和のおかずが目を引きました。

山梨県産のお米を炊いたご飯の上には、夕食の残りの鯛を乗せてお茶漬けにして食べました。

その後は三階の屋根裏で、砂織さんに坐禅を組みながら呼吸法の体験をしてもらいました。

iPadの動画を観ながら姿勢や呼吸のタイミングを学べるので、ずっと昔から呼吸法のやり方を知っている達人のように見えました。笑

更に、中学校ぶりに書道の体験もしました。
「筆って最初に洗うんだっけ?」「墨汁がすぐに掠れちゃう!」とあたふたしてしまった場面もありましたが、和紙の上を筆が滑る感触が心地よく、たまにはいいなあと思いました。


ちなみに、るうふ書之家が位置する山梨県身延町には、町の特産品である西嶋和紙の展示が見られたり、紙漉き体験ができる施設「和紙の里」があるようです。

チェックアウトまでの時間は、またお茶をブレンドして淹れ、木漏れ日の縁側でのんびりとしたひとときを過ごしました。

このコロナ禍に有難いのが、この書之家では、完全非接触で過ごせるということです。
私達はスタッフの方に駅からの送迎をお願いしたのですが、自家用車で移動すれば、チェックインやチェックアウト、そして問い合わせに至るまで、館内の専用iPadを利用することで、スタッフの方と対面することなく過ごすことができます。
また、夕食と朝食の食材は既に大きな冷蔵庫の中に入っていますので、自分達で食事の準備をするという選択もできます。

るうふさんの公式インスタグラムによると、書之家は「リトリートの宿」として利用されているとのこと。
「リトリート」とは、「数日間住み慣れた土地を離れて、仕事や人間関係で疲れた心や体を癒す過ごし方」のことだそうです。
今回は写真を撮ることを目的に利用させていただきましたが、私自身、仕事と趣味と家庭の両立に悩み、神経をすり減らすことの多い毎日から離れ、ゆっくりと流れる時間に浸ることができました。
大きくて温かい木造建築に抱かれ、ささくれ立った心を優しく撫でてもらい、前を向いて歩いていく元気をもらえた旅でした。

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