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スポーツファーマシストはどこに向かうのか。

みなさんはスポーツファーマシストってご存知ですか?

stand.fmで収録した音声を文字起こししています。

さっき、Twitter見てたら、 タイムラインにスポーツファーマシストについての論文が紹介されてたので、興味深かったので読んでみました。
 私もスポーツファーマシストという資格を持っていて、 スポーツファーマシストとは、 アスリートに対してそのお薬がドーピングになるかならないかというような アドバイスができるという資格だったりとか、 あとは学校教育においては、これからスポーツで活躍する生徒に対して、 なんでドーピングが悪いのかとか、 アンチドーピングのこととか、うっかりドーピングのことを通して啓発していくという活動が、 主にスポーツファーマシストの活動になります。

その中で、この論文で 体育系の大学生に「スポーツファーマシストって知ってますか?」というアンケートを取ったところ、 90%以上が

知らない

と答えたということです。 これはある意味衝撃的な結果で、 日本には1万人ぐらい実はスポーツファーマシストがいるそうですが、 第一線で活躍しているスポーツファーマシストとって多分、ツイッターを見てもそんなにいないと私も思っています。
その中でこれからのスポーツファーマシストのあり方というか、課題みたいなのを論文にしているようなんですが、 主に4つの視点があって、
・スポーツファーマシスト自身から考える問題点、課題
・日本アンチドーピング機構、JADAが見るスポーツファーマシストの課題
・オリンピックメダリストの方の視点
・競技団体の強化責任者の方が見る課題
というふうな視点で書かれているんですが、 面白いなと思ったのは、それぞれの視点では薬剤師は、 お薬の専門家であるということ、的確なアドバイスをいただけるというところ。は共通はしているんですが、スポーツファーマシストから見た活動の仕方っていうのは、

「 実績を積み上げるしかないよね、発信し続けるしかないよね」

っていう答えだったのに対し、 オリンピックメダリストの意見は、

「顔が見えないと相談できないよね」

っていうふうな回答が書いてあったんですね。 スポーツ現場に、もっとアスリートの現場に顔を出していただければ、 あの人そういえば薬剤師さんなんだということで連絡をしたりとかっていうことにつながるという回答が得られたそうです。 あとはファーストアクセスと言いますか、気軽にアクセスができる環境もあったらいいよねという意見が出されたりとか、 強化責任者の方からすると、薬局の入り口とかに

「スポーツファーマシストがいます」

っていうステッカーがありますが、それが貼ってあると、 アスリートの方に、あそこの薬局にはスポーツファーマシストがいるから相談に行きなさいというような行動変容ができると書いてあったんですね。

今はChatGPTも出てきてますから、レスポンスの良し悪しを考えたときに、 スポーツファーマシストの存在意義がどうなのかというのを考えたりします。  
まだまだスポーツファーマシストって伸びしろがいっぱいあるんじゃないかなと私は思っています。 トップアスリートの方が言ってくださったように、顔が見える関係性を作るとか、気軽に相談する窓口を作るとかっていうのは、 薬剤師会もそうですし、個人でもまだやることができそうな気がするので、 とても刺激になるというか、気づきになる論文だったかなと思いました。
もしこれを聞いてくださった方がいましたら、 ぜひスポーツファーマシストっていうのはアスリートさんに対してのお薬の専門家なんだよということだったりとか、 気軽にTwitterとかで情報発信をしているスポーツファーマシストの方がいたら、 相談してもいいんだよということを覚えていただくとともに、 もしアスリートの方が近くにいたら教えていただけると嬉しいかなと思います。

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