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2020.3.12.(木)「新生音楽」(シンライブ)発表

よく晴れた日。

3月に入ってずっと温めてきた新しい配信プログラム、
「新生音楽」(シンライブ)の詳細発表。

■ 第一回 出演 : 高野寛 × 原田郁子(クラムボン)
日時 : 3月24日 19時~20時予定
視聴方法 : YOUTUBE チャンネル「GRAPHERS’GROUP」内にて生中継
GRAPHERS’GROUP チャンネル URL : https://www.youtube.com/channel/UCh71T3teBkOedfIdey8xqHg

*プレスリリースより*
先行きの見えない、コロナウイルスの感染拡大防止のため、多くのライブが延期、中止に追い込まれています。ライブに向けて準備をしてきたミュージシャンの方々、そしてそれを楽しみにしていた観客の方々の大きな落胆を、そこかしこで、耳にします。今回の提案は、こんな機会だからこそできる、新たなライブ視聴体験を作ってみようというものです。
『新生音楽(シンライブ)』は、「新・生音楽」という新しいライブコンテンツの提案であり、「新生・音楽」という生まれた瞬間の音楽を届けようという意思の現れでもあります。

発端は、2/26に書いた僕のnoteに遡る。

↑ここに書いた一文、

ネット配信を使っての「無観客ライブ」も、増えていくかもしれません。ネットのライブ配信に課金(投げ銭)できるサービスのこともざっと調べてみました。YouTube Super Chat、SHOW ROOM、ツイキャス・キートスなど。僕はまだ使ったことがないんですが、アーティストとファンにとっては力になるでしょう。個人的には、もっと落ち着いたインターフェイスで、コンサートホールで拍手を送るような気持ちで投げ銭できるサービスがあると嬉しいのですが。

という問いかけが「GRAPHERS’ GROUP」のプロデューサー・石原淳平さんの元に届いて、一週間後の3/3(火)に「新しい配信プログラムを始めませんか?」というお誘いを頂いた。僕自身、3月のライブはすべてキャンセルになってしまい時間はたっぷりあったので、二つ返事でOKした。

*石原さんのnoteより↓。是非読んでみてください。

それから今日までの10日間は、日に日に強まってゆくイベント自粛ムードと、「感染源のライブハウス」というワードがニュースで連呼される日々。音楽関係者にとっては、かつてない試練が始まってしまった。。。

そんな中、やり取りを重ねてプログラムの輪郭が浮かび上がってきた。首相が突如イベントの自粛を要請したのが2/26(水)。その直前、2/22(土)に一緒にライブを行った原田郁子さんと二人で出演することが決まった。
「この先、ライブを自由にできなくなったりするのかな?」なんて話しながら、のんびりとライブができた最後の時だった。

*その日のライブより

なかなか決まらなかったタイトルも、僕が思いついた「新生音楽」(シンライブ)をスタッフみんなが気に入ってくれた。毎晩、悩み抜いて良かった。
(*下記日記を参照)

「新生音楽」(シンライブ)というタイトルは、大きく2つの意味を含む。ネットで届ける「新しいナマの音楽」という定義。
「新鮮な生まれたばかりの音楽を届けたい」という願い。

「みんなライブが大好き、でもライブに行けない、そんな2020に、ただの配信じゃない、映像美とリアルな音で、目と耳が喜ぶ、新たな音楽体験をお届けします。」*プレスリリースより

何しろ、通常のライブ配信とは違う実験的な試みになる。僕らもやってみないとわからないところが多々あるし、皆さんもまだはっきりとはイメージしづらいと思う。

GRAPHERS’ GROUPが作ったこの動画と同じ echo & cloud studio から生配信するので、是非「この映像が生配信になったら」という想像を膨らませて観てください。ヘッドフォン推奨。できるだけ音のいい環境で。

どれだけ高音質・高画質で配信できても、絶対に生で体験するライブに叶うはずもない。生のイベントができないのなら、それを逆手に取って配信でしか伝えられないニュアンス・空気感を届ければ、有料配信の意味が増すのではないか?という逆転の発想。お金をもらうのにふさわしい、既存のネット配信を凌駕するクオリティが目標。

課金の仕方も課題だった。先述の2/26のnoteに書いたとおり、現存する有料配信サービスのほとんどはアイドル向けだったり、会員限定のファンクラブサービスとしての仕様だったりする。下の画面に自分が混じってもね。。。

スクリーンショット 2020-03-12 21.32.32

結局、今回はYouTubeのSuper Chatを活用することにした。基本無料でも見ることができ、開かれた投げ銭のサービス。そして、その日限りの手作りのグッズを「物販」する予定。noteコミュニティの住人のために、動画のリンクを僕のnoteに貼って、そこからサポートを募るという試みも構想中。

「新生音楽」(シンライブ)は1回限りのライブ配信ではなく、継続するプログラムとしてしばらく続ける予定だ。この試みがライブと音楽が迷い込んでしまった暗いトンネルに灯る明かりになって、そこから新しいヒントが見つかるようにと願っています。

今日はceroも新しい有料配信ライブを発表した。みんながアイデアを出し合って、この閉塞感に少しでも風穴を開けられるようにと願わずにはいられない。

「新生音楽」(シンライブ)を漢字表記にしたのには狙いがある。せっかくネット配信なのだから、このプログラムをアジア・海外にも広めたいという願い。願いはあるが、まだどこにアプローチしたら良いのかはわからない状態。ひとまず、ロンドンやニューヨーク、リオの友人には伝えるとして。。。
アイデアのある方は、コメント欄にお寄せください。

最後に、情報を掲載してくださったナタリー、cinra、OTOTOY のご協力に心から感謝いたします!



この「サポート」は、いわゆる「投げ銭」です。 高野寛のnoteや音楽を気に入ってくれた方、よろしければ。 沢山のサポート、いつもありがとうございます。