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読書感想文:魔の系譜/谷川健一

本。 谷川健一 著

古本で見かけて何の気になしに買ったのだけれど思いのほか面白かった。

評価は一般のものを読んだほうが正当だと思うのだけれど、個人的感想。

っていうか、私が買ったのは紀伊国屋書店刊行の初版本だった模様。
表紙違うけど、買ったやつの方が好きだ。

内容は魔の系譜という標題からは認識しにくいかもしれないけれど、柳田氏や折口の系譜を確かに汲むと言えば汲む印象の、「負の民俗学」という感じ。

「あんたはきちんと検証したのかー!」と、しばしば問いただしたくなる描写はあるけれど、フィールドワークを基本として、その土地土地に行かねば分からないことを、きちんと嗅ぎ取って論を展開しようとする姿勢には賛同。

纏まりのない印象もあるけれど、「自分の思ったこと」を、非常に印象的な筆致で綴っているのでインパクト十分。

買った後、喫茶店でちょっと開いたら、これが面白くて、うっかり半分読んでしまった、危ない危ない(なにが?)。

他にも買おうと思った、久々に。


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