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【詩】 疵


木目に


疵が付く

いつの間にか

新しい床も

新しい壁も

疵が付く

それが時が過ぎると言うことだ

人も無論同じ


疵や


歓喜や
感傷や
痛みや
思慮や
懐古や
苦痛や
憤怒や
悦楽や
妥協や
忍耐や

その他様々なものが人を形作る
そしてひび割れた爪と荒れた手が
人の歴史を形作る

傷がすべて悪であるとは限らない
勲章に思うこともあるだろう
恥に思うこともあるだろう

時経て傷刻まれた
その痕を
誰が恥じるのか

終わりのない


旅はあるだろうか

多分人も時もなにもかも越えて

そう言ったものがあるのかも知れないが

人にはいつか終わりが来る

終焉と成就のその差異を誰が知るだろう

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