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♯2 高校中退した〝ひきこもり〟の私が高卒認定試験予備校に通うまで

こちらからの続きとなっております。

あの天井の染み、人の横顔に見えないか……?。

だとしたら、こっちが胸で……ここがお尻で……めっちゃ脚ながっ。
モデルみたいに超スタイルいいじゃーん。

やったーーー!!!!!……あははははっは……は……はハハハハはは。

当時〝の〟私も病んでいた。

高校を中退した私は、日がな一日天井をボーッと眺めながら、このような遊び(?)を繰り返していた。

親が寝静まったのを見計らって深夜の街をうろついて全能感に浸ってみたり、
昼間にレアな自販機の缶ジュースを求めて自転車で彷徨ってみたり、
別にグレて辞めたわけでもないのに不良のロックンロールを歌って、(全く世代ではないし他のジャンルの音楽も聞いていたよ……)家族に怪訝な顔をされたりしていた。(痛かわいい)

これらも高校を〝とある事情〟で中退して、ある程度回復したからできたことではあるが……。

とはいえ、そんなポジティブ(?)な行動力があるのは初めの一時期くらいのものである。


……昼間という〝真っ当〟な同級生が学校に行っている時間帯に、なにもせず家にいることに罪悪感と焦燥感が出てくる。

惨めな姿を太陽に照らされたくない……自室のカーテンをしめきる。

急に自宅で鳴るけたたましい電話。

「ピンポーン」

お届け物の宅配員のチャイムが警戒音のように甲高く聞こえる。

本来、いてはいけないはずの自室の私を責めるようで恐怖心がでる。

……みんな、社会のために役立っているし、世界という地球儀を回しているのに……。

土曜日や日曜日、祝日だと、みんなが休んでいるから私も休んでいいんだ……と少し気持ちが落ち着く。

まれに髪を切りに外出すれば、高校はどう?とフランクなつかみとして話題を振るキラキラとした美容師さんに……ぼちぼちすね……ははははと虚勢で嘘をつき、会話をシャットアウトして心を痛めたりしているのであった。


外に出たくない……。


人目が気になる……。



インターネット・ゲーム・本・インターネット・ゲーム・本・インターネット・遊びつくした同じゲーム・本・飽きつくしたインターネット・金がないから買えないゲーム・……大好きな本……大好きな…………。


最終的に残るのはそのくらいのものだ。



……ああ……中学生時代までの友人?
いても、携帯なんて変えれば連絡つかないのでね。
自宅で鳴る電話が恐ろしいのだから、携帯の連絡なんて取るわけがない。
ありがたいことに自宅に来たり、どうにかして連絡取ろうとしてくれた同級生もいたね……。

半年足らずで交友はなくなってしまったけれど……。


……このままではさすがにマズイのでは?

もはや、家にすら本当は居たくない。

……どこにもいたくない……。

限界に近づき、高校を辞めて2年あまりが過ぎたときに、ふと飽き尽くしたインターネットコミュニティで検索をかけるのだ。


高等学校卒業程度認定試験


……ここからでも、大学に行けばなんとかならないかな……。

高卒認定試験専門の予備校があるのか……。

外に出るのも億劫なのだから、大学に進学する前にリハビリがてら通いながら……。

……いい出会いとかあるんじゃないの?

親には無理を言えば行かせてもらえるかな……?

……うーん。
よしっ……!

こうして、私は玄関のドアを無理やり開き、顔にかかる太陽の光を手で覆いながらも、家から外に出てみたわけである。

続く。

次回では高卒認定試験予備校での人との暖かい交流……かどうかは個人差によるとして、どのような所だったかを記したいと思います!!!

続きが出来ました~。
お暇でしたらどうぞ!

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