ラムチョップのソテー。北海道だけじゃない!あの県のジンギスカンも超旨い理由とは?
羊肉。子供の頃は、その特徴ある味が苦手でした。でも北海道で新鮮な羊肉に出会ってからは、逆に特徴ある味ゆえに、時折無性に食べたいと思うようになりました。
今夜の夕飯はスーパーで買ってきたラムチョップのソテー。そこで思い出すのは、昨年夏に知った事実です。今日はそんなお話を書きます。
昨年夏、登山のために長野県を訪れました。登山中に言葉を交わした安曇野出身の60代男性の話では、安曇野周辺では子供の頃から焼肉といえば「羊肉」だったというんです。北海道のジンギスカンとはまた違う、他県では牛や豚を焼肉にして食べる感覚で羊肉を食べていたんだそうです。彼いわく、現在でも長野県民は頻繁にジンギスカンを食べるそうで、特に「信州新町ジンギスカン街道」という場所では、羊肉の焼肉屋さんが軒を連ねているという事でした。
「ジンギスカン街道」!何という魅力的な響きでしょうか。「長野県で羊肉」が全くの初耳だった私は、どうしてそんな事になってるのか、早速調べてみました。
そこで知ったことは・・・。
戦前、軍需目的でめん羊(毛を利用するための羊)飼育が国策として全国で奨励されました。そこで、冷涼で乾燥した気候がめん羊の飼育に向いていることから、昭和5年に長野県でめん羊(毛用の羊)の飼育が始まったそうです。
そして、昭和11年にジンギスカンが料理教室紹介されてから口コミで広がり、昭和26年に街の観光協会の旗振りでジンギスカン推進運動が起こり、昭和40年50年台に次々とジンギスカンレストランが登場。
ところが同時にめん羊産業が衰退していく事への対策として昭和57年に高級肉用羊種のサフォークが導入されて「信州新町産サフォーク」で再びジンギスカンが盛り上がっていっているという事情でした。
こんな話を知って、俄然「信州新町ジンギスカン街道」への興味が沸いたのですが既に旅の予定を決めていたので訪れる事ができない!
というわけで、せめてもと白馬村で人気を博している「深山成吉思汗」を訪れて羊の焼肉やらソーセージやらを楽しんだのでした。
こちらの焼肉店では、いわゆるジンギスカンだけでなく塩ホルモン、ソーセージ、たたき、果てはラム茶漬け、ラムカレーまでありまして大変に羊を満喫できるメニューになっていました。
国内高級種「サフォーク」はちょっとお高くて手が出ず、オーストラリア産の輸入物を頂いたのですが、冷凍せずにチルドで輸入されているという事で、いわゆる「生ラム」の美味しさを堪能いたしました。
そしてもう一軒、松本駅そばにある焼肉店「かとちゃん」。こちらは残念ながら2024年4月現在休業中となってしまったようなのですが、年配の男性と女性の二人が切り盛りするカウンターのみ、そしてメニューはジンギスカンとホルモンのみの潔いお店でした。
レトロな雰囲気の中で、朴訥なご主人とポツポツと会話しながら食べるジンギスカンとホルモンは、安くて美味しくて、登山の疲れが吹き飛びました。
ということで長野県でのジンギスカン体験は大成功でした。本陣の「信州新町ジンギスカン街道」はまた次回へのお楽しみです。
今夜はスーパーで買った「解凍物」ではありましたが、昨年の白馬村での美味しかったラムを思い出しつつ調理いたしました。バーナーを使って上から炙ると臭みもなくなり、家庭でもなかなか美味しくできあがりましたよー!
★ 『ラムチョップのソテー』
<材料 2人前>
ラムチョップ 5本
ローズマリー 3本
塩 肉量の1%
コショウ 少々
ジャガイモ 2個
ブロッコリー 1/4個
<作り方>
ブロッコリーは一口大に小分けしておく
ジャガイモは竹串がすっと入るまで、電子レンジにかける。1個600w4分
ラムチョップには肉量の1%の塩、パラパラとコショウをかけておく
フライパンにラムショップを立てて置き、両脇にジャガイモとブロッコリーを置いて支えにしてコンロの火をつける
中強火で焼き色を付けていく。あればバーナーで上面からも焼き色をつける。
全ての面に焼き色がついたら火を弱火にして、肉の上にローズマリーを置き、フタをして蒸し焼きにしていく。
弱火にしてから5分後に火を止め、5分蒸らしたら出来上がり。
庭でローズマリーがもっさり生えているので盛大に使いました。ラムの付け合わせはローストポテトがお似合い。そして安くてもよいから赤ワインをお供にしたらもう、至福の時となるんです、私。
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