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自由になるにはメトロポリタンになれ 国に縛られる日本人の不自由性 


前々回の記事
「なぜ日本は変われないのか?→「自分」を失くしてきたから」に

「日本人は世界でもまれに見る『変わらない』国民である」と書いた。


久しぶりに海外から帰って、日本で、いまだにプラスチックのストローやビニール袋を多用していることにもびっくりした。

スーパーやコンビニの買い物袋は有料にはなったが、まだビニール袋のままだ。



その便利さはよくわかる。

私も、内心、ちょっと嬉しかった部分もある。

NZでは、ビニール袋がもうほとんど手に入らない。

軽く、薄くて、透明で、防水のあの便利なビニール袋が私には貴重品に見えるのだ。

もちろん、環境のためには、ビニール袋を全て無くした方がいいのだろう。

でも、みんな口には出さないけれど、全てが紙袋になったNZでは、不便なのだ。


今、スーパーでは、自分で選んだ野菜や果物も個別にビニールではなく茶色い紙袋に入れる。

ほとんどの人がエコバッグを持参するし、もし忘れても、有料の袋も紙袋だけだ。

紙袋はごわごわしてかさばるし、買い物してきた野菜や果物を個別の茶色い紙袋に入ったまま冷蔵庫に入れると、中身が何か見えない。

だから料理するときにも、冷蔵庫を開けてから、いちいち袋の中身を全部開けて確かめないと、欲しいものをなかなか手に取れなくてイライラする。

(最近は袋の中身をマジックで書くようにしました)

それに紙袋は防水でないので、水分がこぼれると破けるし、周りを汚してしまう。

紙のストローは、すぐふにゃふにゃになるからみんな嫌いだし、

だから最近は金属のストローを使う店も増えたが、それもなんか違う。飲み物の味が違うのだ。

だから、日本で久しぶりにプラスチックのストローで飲むアイスコーヒーやメロンソーダを存分に味わった。


プラスチックのストローじゃないと味わえないおいしさってあったのね。

環境に悪いことは重々分かっているから、罪悪感があり、背徳的な気分さえする。


プラスチック製品の禁止に見られるように、NZでは、そのような変化が短時間に劇的に起こる。

「○○の月からビニール袋やプラスチックのストローを廃止する!」と政府が決定し、(大抵数か月前にアナウンスされる)法律が変わるのだ。

そしてスーパー、カフェ、レストランだけでなく、小売店からもプラスチック製品が消えた。

パーティ用の透明なプラスチックのカップは売られなくなり、紙カップだけになった。

百円ショップのような店からもプラスチックのストローが消え、もう紙ストローだけしか手に入らない。


プラスチック製品の禁止に限らず、移民法や税法などにしても、法律ががらっと変わるのも頻繁に起こる。

その時、なぜ国民は反発しないのか?

理不尽な法改正には当然抗議するべきだが、

ほとんどの場合、国民の大多数の利益になるように改正されるので、

嫌なら他の国へ行くしかない、と諦めているのかもしれない。


NZでは、先住民以外の国民は全て他の国にルーツを持つ移民である。

欧米はほとんどが移民の国だ。

新しい法律、環境に従って今の場所へ留まるメリット、デメリットと、新しい場所へ移動するメリット、デメリットを常に天秤にかけている。

国をまたいで移動するのは、先祖の代からしてきたこと。

そんなに大変なことではない。

ところが、日本人は世界の中でもまれに見る、移動しない国民である。

私たちだって、数千年前にはみんな日本列島以外のどこかから移動してきたのにね。

特に地方では「墓守」の文化にも日本の閉塞性が見て取れる。

土地に縛られ、自由になれない人たち。

日本における転職のしにくさも然り。

欧米では転職は当たり前で、転職しながら出世していく社会だ。

さらにいい条件を求めて人は移動していく。

優秀な人材は、オンラインのプロフィールを見て、他の国の組織からスカウトされる。

転職の際には、数百万円の引っ越し費用も負担してもらえるのだ。


日本も大都市への人口の集中に見られるように、

職を求めて地方から都会への人の大移動があったが、

海外へ移住する人が今は増えたとはいえ、まだまだ少数である。


日本の外へ目が向いていない人がほとんどだ。

なぜなら、日本語しか話さない人がほとんどだからだろう。


自由になりたいのなら、メトロポリタンとして生きることをお勧めする。


そのためには日本語以外の言語を道具として身に着けることだ。


でも、言語だけではダメ。


知識と経験も要る。


そうしたら、あなたの居場所は日本だけでなく、地球になる。


地球上で、あなたにとって居心地のいい場所を探せばいい。


居心地が変わったら、また移動して行こう。



***次へ続く***


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