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【音楽と日常】ビル・エヴァンス

ビル・エヴァンスというとジャズピアニストのビル・エヴァンスが有名で、思い浮かべる人が多いと思う。
しかし、私がここで取り上げたいのは、サックス奏者のビル・エヴァンスだ。

サマータイム(Summertime)

初めてサックスプ奏者のビル・エヴァンスを知ったのは、1989年だった。
当時、Jazz CityレーベルのCDを何枚か買っており、CDショップで面白いものがないかと思い物色していた時に何気なく手に取り買ったのが、ビル・エヴァンスの「サマータイム(Summertime)」だった。
「サマータイム」はビル・エヴァンスの初リーダー・アルバムであり、彼にとってJazz Cityレーベル第1弾作品だった。
サックスプ奏者のビル・エヴァンスというとフュージョンのイメージが強いが、このアルバムではアコスティックなジャズを演奏している。

アルバムタイトルの「サマータイム」は、ジャズのスタンダードナンバー。
もとは1935年にジョージ・ガーシュイン(George Gershwin)がオペラ「ポギーとベス(Porgy and Bess)」のために書き下ろした曲だそうだが、ビル・エヴァンスもジャズの伝統に則った演奏をしている。

収録曲11曲中6曲はビル・エヴァンスのオリジナル曲だが、「マイ・シップ」「サマータイム」「オール・オブ・ユー」「ジターバグ・ワルツ」の4曲はジャズのスタンダードナンバーを取り上げており、ビル・エヴァンスの原点がジャズにあることが良くわかる。
また、「ジーズ・ドリームス」はアメリカのロックバンドHeartのヒット曲をインストルメンタルの世界で演奏し、ビル・エヴァンスの魅力を伝えている。

このアルバムの曲はすべて好きなのだが、その中でも、いずれもバラード曲の「マイ・シップ」「アーサー・アヴェニュー」「オール・オブ・ユー」の3曲は気に入っている。

ビル・エヴァンスの演奏は、ブルーノートで2度ライブを観る機会を得て、そのフュージョンの世界観に感激したものだが、「サマータイム」は、その原点を知ることができるアルバムだと思う。

サマータイム収録曲

1 Chatterton Falls 7:00
2 Let's Pretend 6:32
3 Melvin's Pond 5:44
4 My Ship 6:22
5 Summertime 5:31
6 Arthur Ave. 6:41
7 All Of You 8:14
8 These Dreams 4:56
9 Jitterbug Waltz 6:24
10 Red Scarf 2:09
11 Kwitchur Beliakin 5:38
リリース日: 1989年

参加メンバー

BILL EVANS : Saxophone
GIL GOLDSTEIN : Piano
CHUCK LOEB : Guitar
DANNY GOTTLIEB : Drums
MARC JOHNSON : Bass

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