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映画『イカとクジラ』の話をしたら娘が「それ『シン・ゴジラ』みたいなやつ?」と聞いてきた話。

僕はノア・バームバック監督の映画『イカとクジラ』が大好きです。みなさんはどうですか?好きですか?観たことありますか?

この映画を超簡単に言うと、別居中の夫婦(夫:元作家の大学教授/妻:売れっ子作家)の子どもたち(兄:高校生/弟:小学生)が父親と母親の家に日替わりで預けられる話です。

「イカとクジラが戦うの?」と娘が聞いてきたので、

「映画の最後に、主人公が博物館に行って、イカとクジラが戦っている展示を見るんだよ」と僕は答えました。

すると「イカとクジラはどっちが勝つの?」と娘。

僕は「その映画の中では、どちらが勝つかどうかはわからない。でも、主人公がイカとクジラが戦っている展示を観るシーンはすごく感動するんだよ」と答えました。

娘は「なんで感動するの?」と聞いてきたので、僕は「それはうまく言葉にできないね」と誤魔化しました。

イカ、いや、以下ネタバレ注意です。

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別居中の父親と母親の家を日替わりで行き来して、正常な精神状態で居られる高校1年生と小学6年生がいるでしょうか?

少しは居ると思いますが、僕が高校1年生と小学6年生の時にそんな状況になってしまったら、正気では居られなかったと思います。多分、グレてますね。苦笑

高校1年生の兄は、学芸会でピンクフロイドの『hey you』という曲を自分のオリジナルソングとして発表し、コンテストで優勝してしまいます。

小学6年生の弟は、図書室で自慰を行い、本棚の書籍に射精する行為を繰り返します。

そして、この二人はお互いに対してや友人に対して、思いやりのない言葉を吐き出し、相手を深く傷つけてしまいます。

別居中の父親と母親の家を日替わりで行き来する生活を続けていくにつれて、だんだんと二人の子どもの心が荒んでいく様子が、この映画の中で、リアルに描かれ続けていくのです。

なぜ、こうなってしまったのか?

なぜ、こうなってしまったのでしょうね。

答えがわからないまま、高校生の兄は、博物館へ、イカとクジラが戦っている展示を観に行くのです。

このシーンで流れるルーリードの『Street Hassle』が本当に最高で、マジで泣けるんです。

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ノアバームバック監督の映画、僕は全て大好きなんですが、人によっては、全然共感できなかったり、おもしろいと感じなかったりするんだろうなーと思います。

この監督の描く人物たちは、とても繊細で、わがままで、皮肉屋で、ユーモアがあって、さみしがり屋で、時に人を傷つけるし、時に人に傷つけらます。

僕はこの監督の映画から、「誰しも完璧人間ではない」「誰しも欠陥がある」「それでも、人を愛し、懸命に生きていく」というメッセージを感じ取ります。

22歳になった娘と20歳になった息子に、この映画を観てもらって感想を聞いてみたいです。

ちなみにnetflixで『イカとクジラ』を発見したので、近いうちにまた観たいと思います。多分10回以上観てますが。苦笑

最後までご覧いただきありがとうございました!

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