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一石三鳥の「散歩術」 【070/200】

ヤマカワタカヒロです。

ゴールデンウィークですね。
今年はとても静かなゴールデンウィーク。

ステイホーム。ステイゴールド。


在宅勤務、リモートワークが普通になって、毎朝毎夕の人気を避けた散歩が日課になりました。

もともと散歩好きなので、平日の朝と夕方の通勤時間をまるまる散歩に切り替えることで、オンとオフの切り替えをしつつ、自分の「3つのメンテナンス」を毎日2回やることができるようになりました。

今回はその「3つのメンテナンス」=「一石三鳥の散歩術」について書きます。


(1) 身体のメンテナンス

僕はもともと身体の左右が歪んでいて、姿勢もよくないし、サッカーで腰と膝を痛めてきたこともあり(腰は大きめの手術をしました)、首や肩、腰まわりがよく凝ったり張ったりします。
歳を重ねてきて、姿勢を正すこと、身体の歪みを意識して負荷がたまっているところをケアすることの重要性を感じています。
リモートワークや楽器の練習は身体に負担をかけるので、ステイホーム期間は余計に身体のケアが必要になります。

散歩をしながら、自分の身体がどう動いているのか、一つひとつ点検をしていきます。
首の位置は前に出過ぎていないか、
左肩は下がっていないか、
背中は丸まっていないか、
足は真っ直ぐ地面を踏んでいるか、
身体のどこにコリやハリがあるのか、
などなど。

実際に鏡を見ているわけじゃないので、客観的に視覚的に確認できるわけではないけれど、身体のパーツの一つひとつを点検する、と意識を向けることが大事なのです。
意識することで、身体があるべき位置や動きに戻ろうとする。
歩いて身体が温まり、意識が身体の隅々に行き渡った状態で帰宅後にストレッチやヨガをやる。
この一連の身体のメンテナンスで、自分の身体を労ることが今や欠かせない習慣になっています。


(2) 頭のメンテナンス

散歩は軽度な運動なので、脳が適度に活性化されて、頭のメンテナンスにも最適です。
学習面では、聴きながら歩く。Podcastで経済やビジネス関連のコンテンツを聴いたり、Tedトークのアプリを聴きながらシャドウイングして英語の練習をしたり。


でもやっぱり一番よく聴くのは大好きな歴史のコンテンツです。
歴史から学ぶことは純粋に楽しいし、仕事に関しても自分の生き方に関しても、考えたり判断したりする際に参考にするのは、圧倒的に膨大な先人たちの生き様であり、歴史のダイナミズムです。
大学で史学を専攻し、就職活動で本気で山川出版社に応募しようと思ったくらい(当時新卒募集がなくて断念)。


最近のヒットは、知の巨人・出口治明さん(立命館アジア太平洋大学 学長)のオンラインゼミナール「5000年史」講座。

WEBで公開されている一本1時間前後の講義動画で、大学の授業を定点カメラで撮っているだけの、動きのない長尺動画なのですが、これが散歩にものすごく相性がいい。
出口さんは歴史への愛と知識が半端なく、そして単発の知識よりも、歴史の連続性や同時代のつながりや関係性を重視して、ストーリーとして歴史を捉えてお話されるので、ものすごくわかりやすい。そして出口さんの語り口が非常に親しみやすく快いので、ずっと聴いていたくなります。
中途半端なところで家に帰りたくないので、終わるまでわざわざ遠回りして歩く。

全11回で、5/3時点で9回目まで配信されており、10回目の配信が待ち遠しくてしかたないです。


頭のメンテナンスという意味ではもう一点、知識のinputとは別に、思考の整理という観点でも、散歩は最適です。

僕は毎日手帳にあれこれ書き込んで、考えるべきテーマとその論点、選択肢と意思決定プロセスを可視化しているのですが、結論を出して消していくよりも早く他に考えるテーマが積み重なっていくので、なかなか手帳からリストが減っていきません。

考えるべきテーマが増えると、一つのテーマを考えているときに別のテーマのことが頭に浮かんできて頭がごちゃごちゃになりがちです。
これを僕は「ノイズ」と呼んでいますが、ノイズは机に座っているときに発生しやすく、入浴中や散歩中に発生しにくいことが経験的にわかっています。

アリストテレスもカントもダーウィンも西田幾多郎も、歩きながら考えていたと言われますが、散歩は最強の思考ツールだと思います。

歩きながらinputし、歩きながら考える。

散歩は頭のメンテナンスにも最適です。


(3) 心のメンテナンス

最後は、心のメンテナンスです。
そしてこれが、自分の中で最も重要なメンテナンスだと思います。

心は、頭や身体の不調にほぼ100%影響を受け、かつ、頭や身体と関係なく不調に陥ることがあります。
そして心の不調は必ず頭と身体に悪影響を与える。
つまり、頭・身体・心のうち、心のメンテナンスが最重要なのです。

心の状態が悪くなった時は、いったん頭と身体のことは置いておきます。
歩きながら、何も考えず、イヤフォンも外して、空を見て陽の光を浴びて、草花を見て風や土の匂いを感じて、川の流れを見て水の音を聴いて、自然の中の一部として振る舞うことで、心のスイッチを切ります。

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「関係性」とか「配慮」とか「努力」とか「勇気」とか、人間社会で生きていくために必要なものは、心を遣うものばかりです。

心は鍛えられるのかどうか、僕にはわかりませんが、心は疲労するものだと思います。
疲労したら、休ませる。
一度シャットダウンして、再起動させてあげることで、心の状態がよくなると感じています。
疲労が溜まりすぎると、再起動までの時間が長くなるので、こまめに落としてあげる方がよい。
そのためには散歩の頻度は高い方が望ましい。

今、毎朝夕2回の散歩ができていることは、理想的な状態にあると思っています。


それでも厳しい現状に

今、理想的な散歩メンテナンスができていながら、僕の頭・身体・心は理想的な状態にありません。

厳しい現状で、今、自分がやれること、やるべきことをやるために、コンディションをなんとか整えている、です。

みんな、置かれている状況や、果たすべき役割もそれぞれ違って、何を言ったら、何をやったら、少しでも多くの人たちの力になるのか、正直わかりません。

そんな中、このnoteで何を書いていったらいいのか、思考の整理をしながら、今日も散歩をしました。

そして、散歩のことを書こうと思いました。

もしかしたら、散歩を楽しむことが救いにつながる人がいるかもしれない。

そんなことを思いながら、今夜、このnoteを書いて、明日はまた、朝夕2回の散歩をします。

明朝は雨の予報。

それもいい。

雨音を聴きながら、手帳に書き込んだ宿題のやっつけ方でも考えようかな。

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