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Don’t Look Back In Anger 【006/200】


平日は晴れてるのに、

ライブのある週末に限って雨が降る。

おまけに2/9は今季最強の寒波で、

関東も大雪の予報でした。

リハーサル入りのために日吉駅を降りると、

雪が風に舞って

傘のない僕は、ブルゾンのフードを被りながら

日吉Napに向かいました。

幸いなことに、雪はそこまでひどくならず、

足元の悪い中でもライブハウスに

足を運んでくださった方々に向けて、

この日のコンセプト「恋の歌」を10曲

お届けすることができました。

【2/9 日吉Nap セットリスト】
 1. 水彩画
 2. お台場LOVE'97
 3. プレゼント
 4. サクラ散ル頃
 5. 君のいないSunday
 6. いないいないもう
 7. 想
 8. Every
 9. そばにいてよ
 10.君が好き

次のライブは2/23土、下北沢LOFT。

どんなコンセプトにしようか、考え中。



今週も、というか、ここのところずっと、

児童虐待に関するたくさんの報道で、

胸が痛い日々が続いています。

多くの方が、

どうしてこんなことが起こってしまうのか、

どうしたらこんなことをなくせるのか、

胸を痛め、悩み、考えていることと思います。

僕自身、いろんな報道を見て聞いて、

いろんな人の意見に触れて、

「許せない」という気持ちが、 わいてきます。

「許せない」という気持ちが、

誰かを責めたい気持ちにすり替わります。

それも、瞬間的に。



でも、その怒りの矛先を誰に向けていいのか

わからない。

親が悪い、児童相談所が悪い、役所が悪い、

厚労省が悪い、報道が悪い、

何らか言い切ってしまえば、この胸の痛みは、

いくばくかは楽になるのかもしれない。

怒りは伝染しやすいから、

みんなの注目が集まることで、

問題を解決する世論をつくることに貢献ができる、

と言えるのかもしれない。

そうして胸の痛みを少し楽にして、

次のニュースを見れば、

自分の好きな話題にまた

夢中になれるのかもしれない。



あるいは、

誰も悪くない、みんなが悪い、

国全体の問題だ、自分もその一員だ、

活動できていない自分も悪い、何をすべきか、

もっとがんばらないと、

そう思って自分の問題に落とし込むことも

シンプルかもしれない。

その場合、問題の大きさと、

自分の活動の小ささのギャップに、

無力感を覚えるかもしれない。

また、自分を責めてしまうかもしれない。



いずれにせよ僕は、胸の痛みから逃れるために、

誰かを、あるいは自分を、

「許せない」と責めたくなっている。

たぶんそれは、自分の弱さなんだと思います。

誰を責めても、胸の痛みを少し楽にしても、

出口はない。

頭では、わかってる。

胸の痛みをしっかりと受け止めて、感じ続けて、

これ以上、こんな痛ましい事件が

起こらないようにするために、

自分にできることを考え、行動し、

多くの仲間たちと意見交換しながら、

協力しながら、前に進む。

解決につながりそうなアイディアを、

一つでも多く、やっていく。

落ち着いて、向き合って、

丁寧にひとつひとつ、積み上げていく。

僕の歌は、その一つに、なっていきたい。



怒りに震えそうな夜は、

oasisの「Don’t Look Back In Anger」を

よく聴きます。

My soul slides away,
but don’t look back in anger
I heard you say

ノエルがどんな想いでこの歌詞を書いたのか、

正確なところは彼にしかわからないし、

彼自身もわからないかもしれない。

僕はずっとこの歌詞を、

その悲しみを怒りに変えても
僕らはどこにもいけない
ねえ、そうなんだろう

と聴いてきました。



悲しみのその先に向かうために、

怒りに変えてはいけない。

それは、本当に難しい。

ずっと思い続けているけれど、短気な僕は、

すぐに怒ってしまう。

だから、何度も聴く。ノエルの言葉を。



悲しみに震える夜に、

声を聴いてもらえる歌うたいでありたい。

きっと、できるはず。

僕にだって。

noteを読んでくださりありがとうございます。 歌を聴いてくださる皆様のおかげで、ヤマカワタカヒロは歌い続けることができています。 いつも本当にありがとうございます。