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イチロー選手から教わったこと 【012/200】

イチロー選手が引退した。

最低50歳まで現役とずっと思っていたので、有言不実行の男になってしまったが、言わなかったらここまでできなかった。
言葉にして表現することが目標に近づく1つの方法だと思う。

引退会見での言葉は、いつも通り、かっこよかった。


目標を、たどり着きたいその先に設定すること。

水泳の北島康介選手も、レースのゴールを、壁をタッチした後に電光掲示板を見る瞬間に設定していた、と言う。先を見据えるからこそ、全力のままゴールにたどり着くことができる。


小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。

数あるイチロー選手の名言の中で、これが最も好きな言葉だ。打率よりも、安打数を重視する。打率は落ちることがあるけれど、安打数は落ちることがない。努力によって積み上げていくことができる。失敗を気にする必要はない。(ダブルヘッダーを除いて)1日に2敗することはない。結果を受け入れ、翌日の試合、次の打席に結果を出すための準備に集中すればいい。


僕は引き算が苦手だ。

目的と到達目標を明確にして、そこから逆算して中間到達点と期限を決め、現状とのギャップを埋めるためにやるべきことを計画し、実行する。僕が生業としているプロジェクトマネジメントの基本中の基本だけれど、それが好きなわけじゃない。逆算とかギャップ分析とかは、引き算の発想。足りないところにフォーカスして、埋めるために何をするか、を考える。とても有効な考え方だし、必須のスキルだと思う。ただ、気を付けないと「足りない」「できていない」という物の見方に囚われる。ネガティブな思考になっていく。自分にも人にも厳しくあたるようになる。それがいつも怖い。


僕は足し算が好きだ。

足し算は安打数と同じで、減ることがない。がんばればがんばっただけ、積み上がる。着実で、誠実で、ポジティブだ。目的と到達目標を変えなければ、いつかはたどり着ける。周りと比べて焦ったり、思ったように積み上がらなくて苦しくなったりすることもある。だから、掛け算や引き算が欲しくなる。レバレッジをかけて一気に前進したいと思う。それがうまくいった場合、自分の中に確かな根拠のない成長が生まれる。大きな目標にたどり着くためには、偶発的な、非連続の成長は、どこかのタイミングで必ず必要だと思う。そのチャンスが来た時に、恐れずに挑戦するための勇気は、着実で、誠実な、足し算で獲得してきた「自信」なのだと思う。そして、そのチャンスをつかんだ時に、その成果や成長に、自分の中で確かな根拠を後付けしてくれるのも、足し算で獲得してきた「努力の手ごたえ」なのだと思う。


イチロー選手は先を見据えて足し算を続け、超一流の野球選手としてのゴールにたどり着いた。ここがゴールだと、彼自身予測していたわけじゃないだろう。結果として迎えたゴールが、「ギフト」と表現した、あの東京ドームの光景だったのだろう。本当に、すごいことだと思う。


気が付けばもう来週は3/30で、3か月ぶりのワンマンライブだ。「野音ズ(仮)」を迎えた新しいヤマカワタカヒロのステージは、自分の中で大きな挑戦になる。これまで積み上げてきたものは、新しいステージでの成果にきちんとつながるだろうか。不安はあるけれど、自信もある。積み重ねてきた「たったひとりのステージ」は、確かに自分の記録として残っている。ひとりでも、やってこれた。これからは、仲間もいる。きっと、うまくいく。


今までどうもありがとう ここがラストノート
この先なんかわからない 僕は行くよ 遥かな明日へ

これまでのヤマカワタカヒロの終わりと、これからのヤマカワタカヒロの始まり。

遥かな野音に向かって、僕は行くよ。

noteを読んでくださりありがとうございます。 歌を聴いてくださる皆様のおかげで、ヤマカワタカヒロは歌い続けることができています。 いつも本当にありがとうございます。