takahiro tsukahara

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最近の記事

大きくなったサッカー少年たち

2019年3月22日(金)、サッカーのキリンチャレンジカップ2019対コロンビア戦を、日産スタジアムにて観戦した。実際にスタジアムでサッカー日本代表の試合を観戦したのは初めてで、試合を観戦している最中にとある思いが胸に去来したので、今この文を書いている。ちなみに試合は0-1で惜しくも負けてしまった。 席は「SAMURAI BLUE SEAT」という二階席だったのだが、一列目だったので前に人もおらず、とても観戦しやすい(そして酒の飲みやすい)素晴らしい席だった。チケットを取っ

    • タクシーで家に帰る。

      タクシーで家に帰るとき、というか到着するとき、皆はどうやって運転手に伝えるのだろうか。 目的地が駅とか分かりやすい建物、商業施設とかだと、その前まで来たら、どちらともなく「じゃあこの辺で、、、」みたいになると思うのだが、家だとそうはいかないことも多いと思う。 自宅の前にこれといった目印もないし、周りの他の家とパッと見で大きな違いもないし、だいたいタクシーで帰るときは夜中が多いので、暗くて分かりづらい。 なので、結局のところ「あぁもう少しもう少し、、あっ、じゃあこの辺で」

      • 『カレーが辛かった』

        X JAPANのYOSHIKIがかつて、カレーが辛くてライブのリハーサルから帰ってしまった話ではない。 カレーが辛かった。たったこれだけの理由で、僕は昔から嫌いな食べ物が「カレー」だった。これを言うとかなり驚かれる。おそらくカレーが嫌いな男なんてほとんどいないだろう。 僕が子供の頃は、星の王子様カレーがあった(今もあるのかな?)。小さい頃、この星の王子様カレーが辛くて食べられなかった。朧げだが、辛くて泣いた記憶もある。それ以来、カレーが嫌いになった。というか、辛い食べ物が

        • 束の間の無法地帯と、世間知らずのボク

          突然だが、僕は高校を卒業して、一年間浪人した。 理由は簡単で、大学受験に全て落ちたからだ。当時(というか今も)僕は、あまりにも世間知らずだった。 たまたま中学受験において受験した全ての中学校に受かり、そのまま六年間、将来のことをろくに考えもせず、とりあえず高校を卒業したら大学に行くのが当たり前なんだ、くらいに思って生きていた。振り返れば、当時から将来を見据えて計画を立てて行動していた友人たちを心から尊敬する。というか僕がダメなだけなんだけれど。 そんな僕は、中高とちゃん

        大きくなったサッカー少年たち

          パリが好きだった人と、もう二度と会えないかもしれない話(後編)

          そんな風にして、髪を切る時はいつもその代官山の美容院に行くことにしていた。 ちなみにその人は、とても物静かで、芯が強く、太い人だった。そして何より、美容師という職業に誇りを持ちながらも、その商業性と自身の求めるスタイルの中で、いつも葛藤していたように思う。 これは彼とは別の、友人の美容師が言っていたことなのだが、美容師とお客さんとの関係は、場合によっては何十年と続くこともあり、それこそ学校の先生や友達、会社の同僚より長く付き合うことになる場合もあるそうだ。確かにそうだと思

          パリが好きだった人と、もう二度と会えないかもしれない話(後編)

          パリが好きだった人と、もう二度と会えないかもしれない話(前編)

          2017年8月末付けで、新卒から7年と5ヶ月お世話になった会社を辞めた。今月から新しいことを始めてみようと思って、今これを書いている。 フランス、とりわけパリが好きだった美容師の方がいた。彼は僕よりおそらく10歳くらい年上で、長らく吸っていたタバコを辞めた人だった。タバコを辞めてから一度だけ吸いたくなったことがあったそうで、それは東日本大震災の後、世の中の理不尽さと自分の無力さに対して非常に腹が立ったから、というようなことを言っていた。結局「ここで吸ってしまったら今まで

          パリが好きだった人と、もう二度と会えないかもしれない話(前編)