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22年夏の日本滞在記②7/12-18 DEVEなど

日本の夏、7月〜8月中旬まで40日滞在。
もう毎日が楽しくて、
ずっと笑ってたかもしれない。
皆様に感謝です。
そんな記憶しか残ってないのですが、
今はフランスに戻って
9月末からの本番に向けてリハ。
こっちでの生活は母国での安らぎはなく
14年目になった今でも、
やっぱり外国人だなと。
そんなことはさておき、
折角なので、日本滞在記を数回に分けて
書いていきたいと思います。
今はスマホ写真で日付が振り返れるから
本当ありがたい。


7/12
この日は一日、母のために
時間をとっておいた。
母の病院の付き添いという名目の
束の間の母娘の時間。
だんだん足腰が弱っていく母だけど
もう一度パリに来たいと言っていたので
パスポートの更新にも出かけた。

目白の旬香亭でランチ。カレーは正義。
寛永堂で冷やし善哉。
都庁のパスポート申請ついでに高層階へ。

こんなふうに母と出かけられるのも
あと何回あるかな、と
なんとなく寂しくなる。
それだって、自分が選んだ人生。


7/13、14
レッスンと自分の勉強で
レッスン室に篭りきりだったかも。
帰ると嬉しい夕飯が。
多分、母のハンバーグが
一番美味しい。

夕飯はありがたくも母のハンバーグ。

7/15
DEVEのリハーサル日。
大雨の中、ジョイさんのスタジオへ。

ラジオ体操ではない。

諸々の事情で
リハ回数は少なくしたものの
皆さん、プロ中のプロ。
久しぶりにブレないリハでした。
こういうの気持ちいいです。
無駄がない。
もちろん、無駄があるリハも
悪くはないし
他のアイディアも浮かぶから
良いんだけど、
監督さんがいて
しっかり組み立てが出来ていて
そこを表現するという役割に
専念できるというのは
すごくありがたいし、ブレない。

複数の人数で作り上げる時、
本番のインスピレーションでの
発見の連続で進められる楽しさは
スリルと引き換えにリスクがある。
それを常に耐えているのは
私は、実は苦手かもしれない。
快感だけど、命を削る感じ。
だから、
そういう演奏だけじゃなくて
監督がいて
そこに協力していけるという幸せは
これからも大事にしていきたい。
もちろん、
監督さんが私のことを
十分に理解してくれてないと
本当に本当に辛いのだが。。。

だから、
ジョイさんは
私にとっては本当にありがたい存在。
ここも「ただいま」という
気持ちにさせてくれる
私の大事な場所です。
いつもありがとうございます。
感謝。


7/16
自主練の後、この日はお呼ばれ。
古楽界ではお馴染みの
斉藤さんご夫妻のお宅へ
まみさんと一緒に伺いました。

素敵なお宅。良い人たちに囲まれて幸せです。
まみさんの差し入れのお酒。美味しすぎ。
奥に見えるは斉藤さん特製のモッツァ。手前はまみさんの差し入れ蜂蜜いちじく。

この後だっけ、前だっけ。
地下の音楽室で音楽遊び。

まみさんを伴奏してみた。

ひとみさんのハープに合わせて
メルラの子守唄を。
さわりだけにしようかと思ったら
ひとみさんのガイドが素晴らしくて
そのまま楽しくて
10分歌っちゃいました😍
差し入れ大したものを
持っていかなかったお詫びも兼ねて(笑)

メルラ、ひとみさんと出来て楽しかったです。

こういう時間って
大事だと思いました。
音楽が職業になってるからこそ
音楽を趣味で楽しかった頃を
いつも思い出していたい。
喜びのない音楽は
死んでいます。
メッセージだけを伝えるツールに
音楽を犠牲にしてはいけない。
音楽は喜びのためのもの。
音楽は自分を癒すもの。
音楽は戦いでもないし
挑戦でもない。

少なくとも
私にとっての音楽は
そういうものであってほしい。

それを再確認するために
こういう時間が
私には本当に必要だと
気づくことができました。
基史さん、ひとみさん
良い時間を作っていただき
ありがとうございました。
そして美味しく美しいお食事も。

美しすぎる食事。

まみさんも
いつも私のくだらないのに
付き合ってくれて本当にありがとう。


7/17
この日はレッスンと自主練。
翌日の大舞台に向けて
色々と調整。
自分のできることを
精一杯やるということ。


7/18
DEVE ESSERE ARTISTA 本番

朝から銀座の美容院で
ヘアセットをしてもらい、
いざリハへ。

リハでもしっかりと。

先ほども書きましたが
前日までのリハで
しっかり段取りがわかっているので
本当にやりやすかった。
あとは自分のコンディション次第
というか
本当にそこに集中できる幸せって
ありがたいなと思いました。
これだけの衣装の早着替えがあって
もしその段取りがなかったら
絶対に失敗する。
それを防ぐための充分な準備を
していただけて感謝。
お手伝いの皆様にも感謝。

本番終了後。ご縁に感謝。

自分にとって、
初心に戻るような気持ちの
コンサートでした。
自分の役目というものも
再認識しました。
どうしていつも
宗教曲を任されることが多いのかとか
どうして日本を離れて
フランスにいるのかとか
どうして歌った後に
お客様に泣かれることが多いのかとか
なぜこのタイミングで
この公演に出演したのかとか。

忘れられない公演になりました。

出演者の皆さんの心が
非常に清々しかったのを
今でも思い出します。
皆さんがかなり大変な状況の中
集まっているにもかかわらず
演奏や表現に関しての愚痴や自虐を
一言も言わない。
当たり前のことのようですが
これって本当に難しいことなんです。
プライベートや他の仕事の皺寄せを
現場に持ってきてしまうのが
割と普通になってしまっている現状、
もちろん
ジョイさんの介護問題を
最優先にしつつではあったけれど
変な小さなストレスの小出しがなくて
本当に快適でした。

中島さんの太陽のような晴れやかな歌、
舞さんの魂のような身体表現、
そして
小田さんのピアノにはもう脱帽でした。
どこまで繊細で歌に寄り添うことが
この人はできるんだろうと。
デュオで歌っているような気分になる
そんなピアノでした。
ありがとうございました。

本番中のオフショット。

多くの方にお越しいただき、
ご挨拶もできて嬉しかったです。

脇屋さん、喜久子さん、有難うございました!
関根先生、聖和さん、新井さん、どうも有難うございました!
いつも駆けつけてくださる佐々木先生!有難うございました!


終演後は、
母を付き添ってくれたまみさんと
3人でご飯。

まるで中国宮廷ドラマのようなレストランに母、大興奮!

食べる、飲む、話す。
女子会はいつでも楽しい。

乾杯。
茄子の何か。
小籠包と蒸し鶏の何か。
豚の角煮、最強に美味しかった。
焼きそばだったはず。
杏仁豆腐、二種。

ほぼほぼ、3人でペロッと平らげ
まみさんと別れるのを惜しんだ母でした。

こういう時間が
かけがえのない時間っていうんだな。
素晴らしい1日でした。


いかがだったでしょうか?
単なる夏休み日記です。
でも自分にとっては癒しの時間。
「今ここを生きなきゃ」と
頑張っているのですが
なかなかそう簡単に
上がらない時のほうが多くて。。
過去を振り返って
「あの時はよかったな」
だけだとマズいけど、
こういうのを振り返って
自分が人をたくさん愛して
たくさんの愛に囲まれてるのを
実感できるのは
決して悪いことではないよと
思ったりしてます。

さあ、また明日から
ハードなリハーサル。
自分の身体能力の低さと
年齢の限界なのかなという
なんかモヤモヤ辛いこともあって
結構大変なんですが
なんとかやってます。
自分のいる場所は
本当にここなんだろうか?
という疑問すら湧いてしまう。
んー、自分が変わったのかな。

では、また次回。
ご拝読ありがとうございました!

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