学校現場においてデジタル化が進まない理由

学校現場ではなかなか進んでいかないデジタル化について検討しつつ、今後のどのように進めるのが良いか考察を述べます。

学校現場で進まないデジタル化

 なぜ学校現場でデジタル化が進まないのでしょうか。すべての学校現場で進んでいないというわけではないと思いますが、少なくとも私が勤務する学校ではデジタル化がかなり遅れています。無線LAN環境も整ってはいますが、個人情報については有線LANにおける別ネットワークのみでしか扱うことができません。無線LANは授業での使用が原則となっています。そのため、ハードウェア、ソフトウェア、マインドすべての面において大幅に遅れている印象があります。それらの課題や原因、解決策について考えてみました。
 まずは課題となっている部分について

  1. セキュリティポリシーによりクラウド関係の使用(個人情報のあるファイルのアップロード)が禁止されている

  2. 貸与されているPCに制限がかかっている

  3. 会議等に使用する部屋は有線LAN環境がない(個人情報等に関わる機密ファイルを扱えない)

  4. 教職員の個人情報に関するリテラシーの低い

  5. デジタル端末使用への関心が低い

  6. 紙にメモを取るという行為から抜け出せない

 原因ともつながる部分があると思いますが、セキュリティポリシーについては個人情報の流出を防ぐ上では重要なものと考えられます。個人情報に関する部分と関係ない部分の切り分けは学校現場では非常に難しい部分になります。また、会議にて使用されるデジタルファイル(結局印刷して配布される)は機密文書扱いになることが多く、情報流出できない可能性が高いと言われ、クラウド上に上げることはできません。そのため、ペーパーレス会議は夢のまた夢状態と言えます。クラウド上に上げることができるのは授業用のファイル(word,xlsx,pptx,pdf等で個人情報が一切ないもの)のみということになります。
 また、教職員の意識改善についてもまだまだ進んでいないと言えます。個人情報に関する部分はもちろんのこと、デジタル端末に対する関心も低いというのが現状です。日々の業務においてPCの導入がある程度進んではいるものの、基本的な知識、運用力について低いことが主な原因と考えられます。

デジタル化を促進するには・・・

 これらを踏まえて解決していくための方策について、個人的な意見を述べていきます。これらの意見はこれから実現をする方向で取り組んでみようと思っている内容も含んでいます(現実的でないものも含む)。上手くいった場合については報告を兼ねて記事の更新をしたいと考えております。また、より良い方策があれば今後、私の勤務先にて実践してみたいと思います。

  1. セキュリティポリシーの改革を図る

  2. 会議用にフォルダを作成し、デスクトップ画面で各自管理をする

  3. 教職員個人スキルについては人員の入れ替え時を有効活用していく

1.セキュリティポリシーについては改革をするためにはクラスアップする必要があります。管理職になったとしても該当部署で実権を持っていない限りは実現が難しいでしょう。また、セキュリティの問題なので、技術的な改革だけでなく、思考の部分についても改革を促す必要があります。管理する側としては不祥事につながる可能性のあるものは排除したいはずです。実現の道は厳しい可能性が高いです。

2.は一番実現の可能性が高いと考えています。運用については問題が多そうですが、比較的簡単に行えます。加えて会議資料の格納期限および質問、意見に関する申し入れ等を事前に行えれば資料の改善、会議の進行にも良い影響があります。職員全体の会議だけでなく、各部署での会議についても同様のことが行えることが望ましいと思います。

3.については時間がかかりつつも確実に前進することができる方法です。公立学校は定期的に異動があり、人員が入れ替わっていきます。人員の入れ替え時には新しい風を入れる好機です。新しい職員が仮に機器の使用に不得手だとしても、ルールを押し付けて着実に進めることができます(雑な部分はありますが)。また、機器の使用が得意な場合は、他校の状況を踏まえて改善することができます。どちらにしても確実に前進することができます。


 まだまだ、課題把握、原因究明、解決策の提示には至らない点も多くあるというのが私の現状ですので、あたたかい目で見ていただき、コメントいただけると幸いです。これから、少しずつ自分自身の力を蓄えていけたらと思っております。
 最後まで読んでいただきありがとうございました。

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