時化と凪

乱れても乱れても
翌朝になると時化は去り
いつの間にか凪が訪れる
きっと長くは持たないと
わかってはいるけれど
居心地の良さについ
身を任せてしまう

時化と凪の均衡は
正に神の業そのもの
美しく規則的に保たれ
感情が制御されてしまう
油断していると
この均衡が快楽となり
抜け出せなくなるのだ

時化に立ち向かってはいけない
凪に身を任せてはいけない
私ごときが敵う相手ではないのだ






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