褒められたら喜べばよかったんだ
書くって言って全然書いてなかった、自己紹介ネタのひとつです。
つらつらと書いてたら着地点見失った(笑)
ひとまず、出しておきますね。後で書き直すかも。
10年ぐらい前かな。芸大生してた頃の思い出。
素直に喜べなかった、アントキノワタシ。
文芸学科だったんだけど、通信制大学だった事もあって、学科内での横のつながりはあんまり持ってなかった。
そのかわり、一般教養科目で知り合った美術学科の同期生たちに、なにかとよくしてもらってた。
違う土俵にいれば、比較して劣等感に凹むことも少ないから。っていうのも、理由のひとつだったかもしれない。
クロッキーや写生の会に混ざって、絵も描いてたけど。グループ展に誘われた時は、文芸的なものを出してみたいと思って。
いままではひっそりと、ノートの片隅に書き溜めてきただけの短歌。
筆文字の本を買ってきて、練習して、色紙に書いてみた。
下書きの紙に書いて、並べて。
並べ替えて、減らして、増やして…
悩みすぎてゲシュタルト崩壊を起こしながら、搬入日直前まで粘って仕上げた。
作品を詰め込んだ、無印良品のショップ袋をガサガサ鳴らしながら、ローカル線を乗り継いで、初めて乗る路線バスに揺られて、会場にたどり着く。
次々とやってきたみんなは、美術館の絵ぐらいでっかいキャンバスの包みを、普通に抱えている。焦る。
がっつり美術やってる人って、かなり大きなサイズで描くよね。←シロウト感丸出し
実際には、中学の授業でなじみのあるサイズ感の作品を持ってきた人も、いたはずなんだけどね。
作品の大きさと上手い下手は、必ずしも比例するとは限らないし。
それでも、むやみやたらに圧倒されていた私。
こんな中で、小学生の書き初めみたいな、近所のおっちゃんに書いてもらったニセモノのサイン色紙みたいな私の作品並べるって、なんの羞恥プレイや。罰ゲームか。バラエティー番組に出る芸人さんなら、上手いこと笑かして見せ場にするけど。私にそんな力量ないわ。
なんて心の内で悶えてた。このままニセサイン持って帰りたい。いや仮病使えるほど器用じゃない。演劇系の学科選べばよかったのか。そういう問題じゃない。
…諦めた。恥晒そう。ああやっぱりでかいキャンバスはそれだけで映えるなぁ。←大作を時間かけて描きあげた努力を見ろよ。
エネルギー溢れ出す大作の横に、ちゃちな色紙を掲げて。
もっと高い位置にする?間隔もっと広げてみようか?って悩みながら微調整しているうちに、だんだん気分は作家先生に(笑)
幹事さんは、作品に添えるキャプションやら、感想ノートやら、なんとも細やかに用意してくれていたし。
展示作業を終えて集合写真撮るころには、私もなかなかイケてるんちゃう?って。
朝来た時とは違うドキドキを感じてた。
でも、帰り際に「良かったらお友達にも紹介してねー」と言われた途端、先生気分はしゅるしゅるとしぼんでしまう。
私は県外組だから、地元の友人にわざわざ見に来てって言うのも悪いし、そもそも私自身、展示と撤収しか来れないし。
こっちに住んでる友達に紹介するにしても、今回の参加メンバーの共通の友人ばっかりだし。
遠慮というか、卑屈というか。会期中一度も、お知らせせずに終わった。
こういうのを「矢印が自分に向いてる」っていうんだね。
撤収の日、感想ノートを見せてもらった。
他の展示メンバーの友人の名前が並ぶ。メンバーとつながってるSNSで、名前はなんとなく知ってる人たち。
「Aちゃんの絵、最高♡」「BさんもCさんも素敵ですね」「Dさんの作品を観たくて家族で来ました。これからのご活躍を応援しています」
なんてメッセージがずらずらっと並んでる。みんなすごいなぁ。
ひとつ、私のことにも触れていると思われるコメントを見つけた。
「絵画や彫刻、すてきな俳句の作品まであって…(以下略)」
短歌だよ!
心の中で、本場の関西人に向かってツッコミを入れた。
今となっちゃ、どっちでもいいんだけどさ。私自身、単純に五・七の形を借りてるだけなんだから。
シンプルに、嬉しいって受け止められなかったのね。
褒めるならもっと具体的に褒めてほしいって思ってたのかね。
友達にさえ、見に来てって言えなかったのに(笑)
その後、形を変えて、メンバーを変えて、もっと大規模なグループ展もやるようになっていったみたいだけど。私はこの1回きり。
実は、何回か、ソワソワしたこともある。たぶん誰にも言ってない。
今でも、歌詠みさんと同じ土俵に上がるのはめっちゃビビる。短歌サークルとか畏れ多いわ。
あ、「表現者」ってぐらい広い土俵なら、平気になったんだ。
JUGEMとかアメブロとか、いくつかブログやってみたけど、半年も続かなくて。もうどれも残してなくて。
このnoteは、最初の記事書いてから2年ちょっと。コンスタントに更新するようになってからは1年半以上、続いてる。
まだまだ書きたい。読んでくれる人がたくさんいる、って信じられる。
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