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風景写真展 -三千世界-を終えて

風景写真展、三千世界盛況のうちに終了致しました。御来場いただいた皆様に感謝申し上げます。

今回、グループ展の主催を初めて務めさせていただきました。色々私自身の経験不足、準備不足もありましたが、一緒に開催した仲間たちやギャラリーのスタッフに助けていただき、来場者の皆様からは非常に好評をいただいて会期の終了を迎えることができました。ありがとうございました!


何故開催したのか

今回風景写真展を開催するきっかけは、若手の風景写真を撮る写真家/カメラマンは、展示に対して興味を持つ人が少ないと感じたためです。

別に写真をSNSにアップして終わり、でも良いとは思いますし、デカイ展示場で展示することを目標にすることもアリだと思うのですが、それだけが写真の公開方法だとするなら、それは凄くもったいないと思っていました。

ポートレイトやスナップは、若い人達が様々な写真展を活発に行う中、風景の展示は非常に少ないのです。私は東海圏内の人間ですが、関西や関東でも若手が実施する風景写真展は殆ど見たことがありませんでした。存在しても個展。しかもメーカーギャラリーが殆どという状況です。

そのため今回、風景写真を普段見ない人にも見てもらいたい、、若手の風景を撮る人にも見に来てもらいたい、そして展示をする文化に繋がれば良いなと考え、写真展を開催しました。


開催にあたって重視したこと

一応主催したので、今回個人的に重視した事についても書いておきます。

①メイン参加者の人数を7人に抑え、作家性を重視した
私の経験談ですが、多くの人数が集まる合同展は、間違いなく「写真を見てもらえない人」が存在します。もしくは、「被る写真」が存在すると思っています。そして疲れます。ポートフォリオまで置かれると全て見るのは大変です。

人数が増えるメリットは、来場者数が増やせるのと、会場費が安くなる点、そしてお客さんの満足度が増える可能性がある、という可能性がるのですが、少なくとも満足度は出展者個人のレベルが高ければカバーできると考え、この人数で実施しました。

そこで今回、非常に濃いメンバーを集めました。ただ濃いだけでなく、一般的な風景写真として高レベルの写真を撮る人から、非常に特殊な展示方法をする人まで、東海地方で作家性が確立しているメンバーを集めました。人選に関しては私として非常に自信がありましたし、集まってくれたメンバーには本当に感謝しています。


②A4無料枠を設けた
昨今の名古屋写真展の流行りに乗っかったのですが(笑)、今回風景のA4無料枠を設けてみました。これは、写真展に普段出さない人が展示に出すきっかけになって欲しいという考えと、せっかく来場してもらうなら、一緒に楽しめるような仕組みが欲しいと思ったためです。

今回は40名を超える方に参加していただけました。みんなレベル高くて、出展メンバーや来場者の皆さんも驚いていました。本当に感謝しております!


③ギャラリーの特徴を活かした
今回開催地に選んだGallery40は、いわゆるメーカーギャラリーとは違って、整った作りになっているとは言えません(いなばさんごめん)、しかしながら、3階建ての建物であり、かつ自由度が非常に高いので、応用力の高い展示が可能です。かつて自分の個展では、1Fに風景、2Fにポートレイト、3Fにスリットスキャン、といったようにジャンルを分けて展示をしました。

今回は、2Fを若干暗くし、スポット光源での展示を実施しました。これはスポット光源であれば映える展示にしたかったのと、メンバーによってはバックライトが暗い方が絶対映える展示でした。せっかくだから、環境も合わせられたら良いのにな、と常々感じていたので今回の仕組みを導入しました。
逆に3Fは明るめにして、通常のギャラリーと同じような環境を作ってみました。出展者が、それぞれのスペースをどう使うか、それも考えてもらえれば良いなぁと思っておりました。


④裏で開催されているイベントをリアポにしたかった
名古屋…どころか日本最大級のポートレート展示会であるリアルポートレート(通称リアポ)。どうせやるなら、裏番組でやった方が面白いんじゃないかということで、当初予定していた日程より後伸ばしにさせていただきました(実際には自分の個展が被って忙しくなりすぎたのが真因ですが)。風景も、もっと自由になると信じて。

単純にリアポに来てもらった来場者を呼び込む目的もありましたが、それ以上にリアポの参加者や来場者、展示数に圧倒された人にとって非常に落ち着いた空間になったという感想もいただいております。ただし両方に出展していたメンバーはなかなか大変でしたし、流れ込む仕組みがうまく確立できなかったのは良くなかったかもしれません。


⑤展示用Twitterアカウントではなく、ホームページを作成した
展示用Twitterアカウントはフォローされないことが多いのと、A4無料枠の募集をするためにホームページを作成しました。


⑥普段風景を撮らないメンバーを入れた
は、普段メインで風景を撮っている人間ではありません。ギャラリーのオーナーさんに至っては、今まで全く撮ったことがない人でした。そんなメンバーも入れることで、風景写真の敷居を下げることもできれば良いなぁと思いました。風景写真=絶景写真とイメージされる方も多いかもしれませんが、そんなことはないのです。【①メイン参加者の人数を7人に抑え、作家性を重視した】と矛盾する部分もありますが、展示方法でどんな景色だって素晴らしいものに変わるのです。

↑はいなばさんの展示。特に彼岸花の写真は、素晴らしい出来でした。


今後について、おわりに

個人的な話になるのですが、個展と風景展、両方の準備が非常に大変だったこともあり、約半年間ほとんど作業に打ち込む事態になってしまいました。半年間展示に労力を使いすぎたこともあり、暫くは主催することはしたくないです(笑)
ただ今回の展示、御来場いただいた方からは非常に好評を頂きました。そのため来年以降はGallery40さんが企画を継続していただけるとのことなので、個人的にはそちらに一任しようかな、と感じております。

正直なところ、目的の達成度としては50%ぐらいだと思っていますし、こういうイベントは継続的にやっていってこそ意味があると思っているので、できれば来年以降も関わっていければ良いなぁと思っています。普段風景撮らない自分が言うのも変な話ですが(汗)


今回集まってくれたメンバーや来場者の皆さんになにか残せたか、正直疑問なところもあります。本当なら、もっとリターンできる何かを用意するべきだったかもしれません。そのあたりは、私個人の実力不足。風景に限らずですが、力をつけて、再度企画できるようになりたいと思います!

あらためまして、一緒に作り上げてくれたメンバー、ギャラリースタッフの皆さん、そして御来場いただいた皆様、本当にありがとうございました!!



私個人の展示については、また後日細かく書く予定です。3Fに展示した写真だけこちらに載せておきます。


自作で機材作ったり、展示物のギミック作るとお金かかるんです…。ストレスで甘いもの食べまくるから…。そんなわけで、俺に少しでも甘いもの食べてもらいたいって人はよろしくお願いします!