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【ヘレン・ケラーの楽天観】

【ヘレン・ケラーの楽天観】

楽天観(楽天主義)とは、

『何でも楽天的に考えよう』

というような短絡的な考え方ではありません。

歴然たる哲学です。

広辞苑に、こう書いてあります。

『世界および人生の意義・価値に関して、
悪や反価値の存在を認めながらも、
現実をあり得べき最良の世界・人生と見なす立場(ライプニッツ)』

『楽天観』は、

哲学者であり、数学者でもあるライプニッツが定義づけした “哲学” です。

人生は、

楽天観をもつことが肝要です。

ヘレン・ケラーは、

1歳9ヶ月のときに熱病にかかり、

一夜のうちに、

『盲(もう)・聾(ろう)・唖(あ)』

の三重苦に襲われました。

幼い頃は、

かんしゃくを起こしたり、

自暴自棄になったりしましたが、

サリバン先生という家庭教師がついてから、

“本当の自分(内なる自己)” に目覚め、

後に、

“奇跡の人” と呼ばれるようになりました。

私の敬愛する聖人の一人です。

『楽天主義』(著者 ヘレン・ケラー 監訳 岡 文正 イーハトーヴフロンティア)

の中に、こう書いてあります。

「私の楽天主義は、
私自身と私の周囲にある事物との両方にまたがって立っている。

それゆえ、

私がひとたび 

『世界は善であれ』 

と要求すれば、

たちまち外界はこれに従う。

また、

私が 

『世界は善である』 

と宣言すれば、

この宣言が真実であることを実証するために、

多くの事物が結集して、

整然とした善の体系をつくるのである。

私は善なるものに対しては、

心の扉を開いて迎え入れ、

悪なるものに対しては、

断固として心を閉ざして中に入れない。

この剛毅な確信の力は、

どのような障害、

反対にあったとしても、

これを克服する境地に達している。」(28頁〜29頁)

「混沌とした世界から確固とした事物を生み出し、

生きる力をもたらし、

一人ひとりに独立した自分の世界をつくらせ、

一秩序とする。

そして、

その秩序を支えるのが楽天主義である。」 (34頁)

「楽天主義こそいっさいを成功に導く信念である。

希望がなければ何ごとも成就するものではない。」 (89頁)

「楽天主義とは、

善を信じ、

輝かしい未来の到来を確信し、

明日を今日より美しいものにするための努力を重ねる生き方なのである。

明日は今日より美しい。

明後日は明日よりさらに美しい。

楽天主義者はそのように信じている。」(91頁)


盲・聾・唖の三重苦という過酷な運命を背負ったヘレン・ケラーでさえ、

楽観的に生きました。

五体満足の私たちが楽観的に生きられないわけがありません。

何事も、

楽観的に考えた方がうまくいきます。

楽観的で、

前向きな人は、

幸せで、

長生きで、

成功します。

「悲しみと苦痛はやがて、

『人のために尽くす心』という
 
美しい花を咲かせる土壌だと考えよう。

心を優しく持ち、

耐え抜くことを学ぼう。

強い心で生きるために。」 

「不幸せの極みにあるとき、

自分にはすべきことがあるのだと
信じなさい。

誰かの苦悩を
和らげてあげられるかぎり、

人生は無駄とはならない。」(ヘレン・ケラー)   

(推薦図書)

『楽天主義』 

(著者 ヘレン・ケラー 監訳 岡 文正 イーハトーヴフロンティア)

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高原茂
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