見出し画像

勝手に観光協会

以前もこのnoteに書いたことがあるかもしれないけれど、15年ほど前、とある学会に参加してWHOの偉い方(肩書や名前は失念してしまった)の講演を聞く機会があった。そこで、その方が聴衆に向かってこんな感じの質問をした。

「健康とお金どちらが大事だと思いますか?」

当時20代の若造だった私は、この質問に対してどちらが正解なの全く見当がつかなかった。どっちも大事だろうけど、どっちか選べと言われても選べないな〜なんて思ってしまった。

そして、彼は続けてこう言った。

「もちろん答えは健康です。何故なら、健康ならお金儲けが出来るからです」

今なら、この答えはすぐにわかる。でも当時はまだ若かったので、健康の大事さをそれほど理解していなかった。なので、20代の私はこの話を聞いてむちゃくちゃ感動した。そして事あるごとにこの話を思い出す。

先週の土曜日に同居の家族が発熱した。しかも39℃の高熱。このご時期にこの発熱なので、すぐさま「とうとうあいつがやってきたか」と思った。運の悪いことに土曜日は大きな病院は基本的に閉まっている。

でも、病気というものは24時間365日いつ発症するかわからない、真夜中にやってきたり休みの日にやってきたり。でも、医療機関が開いていないのでとても困ってしまった。ただ、救急外来は開いているし、今は発熱者用の24時間365日電話相談も開設されているようでありがたい。

迷った挙げ句、近くの総合病院の救急外来へ電話してみると、すぐに来てくださいと言われる。なんだあっさり行けるじゃん。

で、即行ったPCR検査の結果は陰性、血液検査レントゲンを撮って炎症反応があるらしくコロナは100%否定できないけれど、細菌感染症を疑って抗生物質をもらって帰宅。その後の経過も微熱は続いたけれど3日目には解熱して一安心。

巷では検査すらできなくて、残念ながら亡くなってしまう方もいると聞くが、少なくとも私が住んでいる石川県の七尾市はそんなことは無いようだ。たぶん真夜中や土日も関係なく医療は充実している様に思う。

ちょっと前の日経新聞一面で脳卒中と老衰の死因が多い地域が医療費が安いという記事が一面に掲載されていた。そういう地域は医療サービスがの他に介護サービスも充実しているから総じて医療費が安くなるとのこと。

別の記事では医療法が改正されて「がん、脳卒中、糖尿病、急性心筋梗塞、精神疾患」に加えて「感染症も地域の医療計画に定めよ」として追加されたらしい。そして平時だけでなく「救急、災害、お産、小児、へき地」の医療も充実させなさいよ、ということか。

前職の上司が「食べ物が美味しくて、風光明媚で温泉もある、なんて地域は日本中、いや世界中どこにでもある。しかし、そこにもしもの時に対応できる医療があるか?と問われたら、全てが充実している地域は数えるほどしかない」みたいなことを言っていたことを思い出した。これも10年以上前に聞いた言葉だ。

「健康かお金か」となると「健康」が大事だから、そのためには健康であり続けることが出来る地域に住むことも、これからの時代には必要になってくるのかもしれない。その点で言うと私が住んでいる石川県七尾市は先程の全ての病気に対応できるとても良いところだと思う。

今日のnoteはVoicyで澤円さんがご自身の住んでいるところの勝手に観光大使を名乗っていると聞いたので真似してみた次第である。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?